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門別競馬場で「内回りコース」の竣工式が行われる

  • 2015年04月14日
  • ポラリス☆スタンドで執り行われた竣工式
    ポラリス☆スタンドで執り行われた竣工式
  • 馬場に向かって切麻散米する富川神社の高橋秀徳宮司
    馬場に向かって切麻散米する富川神社の高橋秀徳宮司
  • 玉串奉奠する北海道軽種馬振興公社理事長の三輪茂日高町町長
    玉串奉奠する北海道軽種馬振興公社理事長の三輪茂日高町町長
  • 1周1376mの内回りコース
    1周1376mの内回りコース
  • 内回りコースを試走する3頭の現役競走馬
    内回りコースを試走する3頭の現役競走馬

 4月13日、日高町門別にある門別競馬場において、「内回りコース」の竣工式が執り行われた。

 ホッカイドウ競馬では競走数の約4割が2歳馬戦であるなかで、現行の施行競走距離は1200mの次が1700mであることから、段階的に距離経験を課すため1500m、1600mといった中間距離が強く望まれていた。そうしたことから新たに内回りコースを整備。古馬を含めて競走距離に変化を持たせ、競馬番組の充実が図れるようになった。

 既存のコースは一周1600mで直線は330m。内回りコースは3コーナー手前から新たに延長205.87m、幅員20.00mの走路を設け、一周1376m、直線218mとなった。照明施設までは備えてないため、内回りコースのレースは日中に施行。当面は1日1・2レース中心で実施予定となる。

 「ポラリス☆スタンド(旧ポラリス☆ドーム)」で執り行われた竣工式には、北海道軽種馬振興公社理事長の三輪茂日高町町長や笠原鉄也専務理事、北海道農政部競馬事業室の大野克之室長、北海道馬主会の中村吉隆会長、北海道競馬調騎会の桧森邦夫会長や騎手部会の櫻井拓章会長といった厩舎関係者など約120人が参列。富川神社の高橋秀徳宮司による神事に従い祭壇に玉串奉奠して、内回りコースの完成を祝うとともに、ホッカイドウ競馬のさらなる発展、人馬の安全を祈願した。

 三輪茂理事長は「門別競馬場を主場化してから門別競馬場のナイター化、そして屋内調教用坂路施設と施設整備を進めてきまして、本日ここに内回りコースが完成しました。本当に喜ばしく思います。照明施設まで整備できなかったため、当面レースは日没までとなりますが、今後はできるだけ早く照明も整備したいと考えております。今年のホッカイドウ競馬は4月22日に、いよいよ開幕を迎えます。昨年同様、良い成績が残せるよう厩舎関係者はもとより、公社一丸となって頑張っていきたい」と挨拶。時間の制約があるなかで設備を完成させた施行業者、馬場での調教時間を短縮して工事に協力してきた厩舎関係者に感謝の気持ちを伝えた。

 竣工式終了後には現役競走馬3頭による試走を披露。馬場の感触を確かめるようにゆっくりとコースを駆け抜けた。デルマジャイアン(牡4歳、角川秀樹厩舎)での試走を終えた阿部龍騎手は「馬場の中に突っ込んでいくような感じで、いつもと違う景色だったのでちょっと気を遣いました。直線が短くなった分だけ、いままでより仕掛けを早くする必要があると感じました。これからは競走距離に幅が出るので、南関東などへの遠征を見越してのレースができるのは馬のためにも良いと思います。見る側にとっても距離のバリエーションが増えて今まで以上にレースを楽しんでもらえるのではないでしょうか。自分自身も内回りコースの完成をワクワクしながら冬を過ごしていましたから、4月22日の開幕が本当に楽しみです」と笑顔でインタビューに答えていた。