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BTC育成調教技術者養成研修第33期生開講式が開かれる

  • 2015年04月07日
  • BTC育成調教技術者養成研修に入講した第33期生19人
    BTC育成調教技術者養成研修に入講した第33期生19人
  • 式辞を送るBTC佐藤博専務理事
    式辞を送るBTC佐藤博専務理事
  • 第33期生、その家族、教官、来賓らと親睦を深めた昼食会
    第33期生、その家族、教官、来賓らと親睦を深めた昼食会

 4月7日、公益財団法人軽種馬育成調教センター(BTC)が行う育成調教技術者養成研修の第33期生開講式が、浦河町西舎にあるBTC「軽種馬診療所」2階で開かれた。

 この研修は軽種馬生産地における育成及び調教技術の中核となる人材を養成する目的で平成4年から開講している。第1期から第32期までの研修で461人の修了生を送り出しており、それぞれが各地の育成牧場や生産牧場へ巣立ち、関係者から高い評価を受けている。

 第33期生は約40人の応募者の中から選抜された19人(男性17人、女性2人)。北海道、福島県、新潟県、栃木県、埼玉県、神奈川県、静岡県、愛知県、石川県、京都府、大阪府、三重県、兵庫県、岡山県、愛媛県、福岡県、大分県出身と全国各地から集まった17歳から23歳までの19人で、そのほとんどが昨夏に実施されたBTC研修の体験入学会参加者という。

 開講式には第33期生の家族や来賓、BTCの佐藤博専務理事や高松勝憲日高事業所所長、職員、教官など約60人が出席。第33期生一人一人名前を読み上げられて紹介された後、高松所長から入講許可を告げられた。

 続いて、佐藤専務理事が式辞。「日本の競走馬の資質は目を見張るような発展を遂げています。昨年のドバイでのジャスタウェイ、ジェンティルドンナの活躍に代表されるように、世界と肩を並べるところまで来ています。生産地における若馬の育成調教技術のレベルアップもその一因と感じてます。本日から本格的な研修が始まります。今年一年厳しい教育訓練の日々とおもいますが、最後まで初心を忘れず、そして一人も欠けることなく、全員が無事に研修を修了することを強く願っています。ここでは馬に関わることを身をもって学んでいきます。健康に留意して本研修を全うしてください。すべてのカリキュラムを終える頃には人間的にも成長できるでしょう。周囲からも認められるホースマンになることを期待してます」と激励の言葉を送った。

 来賓からは日高振興局の名取哲哉局長が日高管内の気候や観光、特産物などを紹介し「皆様は馬にかける情熱とその才能が見込まれて選ばれた方々と聞いております。競馬界を支えるホースマンとして、入講した仲間とお互いに協力し合い支え合い、講習やトレーニングに励んでください」とエール。

 地元浦河町の池田拓町長は浦河町が今年で町制100年となることを伝えて「19人が浦河町の新たな家族になることを歓迎します。訓練は大変厳しいものと聞いてます。仲間と支え合って19人全員が胸に刻んだ志を達成することを期待しています。皆様が所期の目的を達成し、できれば浦河はもとより日高の地にしっかりと根をはって馬産業のために働いてほしい」と挨拶。

 日本中央競馬会日高育成牧場の山野辺啓場長は「この研修では10日間と短い期間ですが1年先輩の研修生と一緒に研修を受けることができます。先輩たちの姿をみることで自分たちの1年後を想像してすることができます。自信を持って臨んでください。また、研修の後半には私たちの日高育成牧場でJRA育成馬に騎乗して競走馬になる前の若馬の騎乗訓練ができます。一流のホースマンとは、馬が自ら人をリーダーと認め、信頼し、リスペクトする存在であると思います。この道は長いですが一生懸命がんばってホースマンとしてのスタートラインに立ってほしい」と励ました。

 開講式後に行われた昼食会では第33期生がマイクを握って自己紹介。この研修を志した動機や将来の目標、研修への意気込みなどを披露した。