アロースタッドにグランプリボスがスタッドイン
1月13日午前10時、新ひだか町静内田原のアロースタッドに、今季から種牡馬として繋養されるグランプリボス(牡7歳)が、堂々とした雄姿でスタッドインを果たした。ラストランとなった昨年12月の香港マイル(G1)3着後に帰国したグランプリボスは、日高町のファンタストクラブで英気を養ってから新天地に到着。種牡馬入りを待ちわびた事務局(株)ジェイエス職員や牧場関係者、スタリオンスタッフ、ファン、報道陣らの前で、G1戦線を立派に戦い抜いた馬体を誇示した。
グランプリボスは父サクラバクシンオー、母ロージーミスト、母の父サンデーサイレンスという安平町早来のノーザンファーム生産馬。2008年のセレクトセール当歳セッションにおいて、28,350,000円(税込)で(株)グランプリに購買された市場取引馬となる。
グランプリボスは2010年8月のメイクデビュー札幌で新馬勝ち。3戦目の京王杯2歳S(G2)で、後のG1勝ち馬リアルインパクト、後の三冠馬オルフェーヴルらを退けて重賞初勝利をあげた。続く朝日杯フューチュリティS(G1)では、リアルインパクトとサダムパテックというライバルを下してG1初制覇。投票者285名のうち281票を集め、2010年JRA賞最優秀2歳牡馬に選ばれた。
その後もマイル重賞を中心に参戦し、2011年にはNHKマイルC(G1)を制覇。2012年にはスワンS(G2)を、2013年にはマイラーズC(G2)を制した。古馬になってからのビッグタイトルはないが、2012年、2014年の安田記念(G1)、2012年のマイルチャンピオンシップ(G1)は、いずれもタイム差なしの2着とトップレベルを証明。デビューした2歳から引退する6歳まで第一線で活躍し、通算28戦6勝の成績を残した。
種付料は受胎条件70万円。すでにスピードと底力にほれ込んだ多くの生産者からの配合申し込みが順調に集まっているという。
アロースタッドでは「地元静内で生まれて競走馬、種牡馬として大活躍し、静内の宝とまで言われたサクラユタカオーの孫を、種牡馬として管理することができて、身に余る光栄と喜んでおります。サクラユタカオー、サクラバクシンオーと続く血を後世に残せるよう、たくさんの繁殖牝馬を集めたいと思います。500kgを超える雄大な馬体を多くの方に見ていただき、配合種牡馬の一頭に加えていただければ」と期待を込めていた。