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アロースタッドにスマイルジャックがスタッドイン

  • 2014年11月17日
  • 来季から種牡馬生活に入るスマイルジャック
    来季から種牡馬生活に入るスマイルジャック
  • スタッドインには多くの関係者が出迎えた
    スタッドインには多くの関係者が出迎えた
  • ブライアンズタイムの孫、タニノギムレットの後継として期待は大きい
    ブライアンズタイムの孫、タニノギムレットの後継として期待は大きい
  • 千羽鶴が飾られたスマイルジャックの馬房
    千羽鶴が飾られたスマイルジャックの馬房

 11月16日午前11時40分、新ひだか町静内のアロースタッドに、来季から種牡馬生活に入るスマイルジャック(牡9歳)がスタッドインした。

 新種牡馬の到着にはアロースタッドのスタッフや事務局(株)ジェイエスの職員、スマイルジャックとの配合を予定している生産者、報道陣などが出迎え。馬運車から降りてくる雄姿に熱い眼差しを向けた。

 スマイルジャックは父タニノギムレット、母シーセモア、母の父サンデーサイレンスという鵡川町の上水牧場生産馬。半姉ティンバーランドは、2007年のホッカイドウ競馬の重賞フロイラインCの勝ち馬で、今年のホッカイドウ競馬2歳重賞競走のリリーC、フローラルCを連勝したステファニーランは姪にあたる。

 スマイルジャックの競走成績は58戦5勝。2007年9月に美浦・小桧山悟厩舎から新潟でデビューし新馬戦を快勝。4戦1勝で2歳戦を終えると、3歳になった2008年のスプリングS(Jpn2)で重賞初制覇を飾った。3歳クラシック初戦の皐月賞(Jpn1)はキャプテントゥーレの9着。続く日本ダービー(Jpn1)では直線で一旦先頭に立つもディープスカイの強襲にあい惜しくも2着に敗れた。

 菊花賞後はマイル路線を中心に歩み、2009年の関屋記念(G3)で2つ目の重賞を制覇。2011年の東京新聞杯(G3)で重賞3勝目を挙げた。2013年秋に川崎・山崎尋美厩舎へ移籍。移籍後は勝利を挙げられなかったが、2歳から9歳まで8シーズンに渡りトップレベルで活躍した。

 アロースタッドの本間一幸主任は「引退決定と種牡馬入りが報道されて以来、いつ到着するのかという問い合わせがたくさん寄せられ、改めてファンの多い馬だったと感じておりました。当スタッドにとっては昨年亡くなったブライアンズタイムの孫となりますから、感慨深いものがあります。父のタニノギムレットは、当スタッドの放牧地の隣にあったカントリー牧場で生産・育成され、現在は同じ二十間道路沿いのレックススタッドで種牡馬生活を送っています。これからは父子2代で切磋琢磨し、父に少しでも追いつけるような活躍ができればと思っております。そして、スマイルジャックが成し得ることができなかったG1制覇を、産駒に託したいと思います。オーナー関係者の期待にお応えできるようしっかり管理して、来年の配合シーズンに備えていきますので、応援よろしくお願いいたします」と夢を広げていた。