第11回馬産地懇談会が開かれる
11月10日夜、新ひだか町静内にある静内エクリプスホテルにおいて、一般社団法人札幌馬主協会(下河辺俊行会長理事、会員226名)が主催する第11回馬産地懇談会が開かれた。
懇談会には馬主協会会員や牧場関係者、札幌競馬場職員、日高軽種馬農業協同組合職員など100名以上が出席。海外競馬解説者の合田直弘氏による講演と立食懇談会の2部構成で、会員相互の親睦を図った。
懇談会開催にあたり藤原悟郎札幌馬主協会副会長は「本日はお忙しい中、多くの方々にご出席いただきありがとうございます。講師の合田先生におかれましては、ご多忙にも関わらず講師を引き受けてくださり心から感謝申し上げます。海外の競馬の情報は情報誌やインターネットでご存知とは思いますが、今日は合田先生から最新の情報を生で聞ける機会を設けようと早くから企画して参りました」と挨拶。
来賓からは札幌競馬場の植田克己場長が「グランドオープンした札幌競馬場は14日の開催で26万人以上に来場していただき、盛況のうちに終了することができました。札幌馬主協会様には特段のご理解とご支援をいただきましたことを、この場を借りてお礼申し上げます。本日は馬産地懇談会に職員一同お招きいただき、札幌競馬場が馬産地に近い競馬場であることを改めて実感しているところでございます。新たな札幌競馬場は本格的なせりが行える機能を備える全国初の競馬場となりました。来年のトレーニングセールの開催はもちろん、これからも様々な活用ができるようサークル全体を盛り上げていくため尽力していきます」と式辞。
日高軽種馬農業協同組合の木村貢代表理事組合長は「札幌馬主協会様には日高まで出向いて馬産地懇談会を開催していただき感謝申し上げます。日本の競馬はここ10何年の歳月をかけてパートⅠ国の仲間入りをしました。これからは世界を意識して生産していかなければならないと同時に世界との競争にさらされている厳しい時代になったと感じています。今日の合田先生からの最新情報を有意義に活用して、これからの生産に役立てていければと思います」と述べた。
「海外馬産地最新事情」を演題に講演した合田氏は、最初に凱旋門賞(G1)やメルボルンカップ(G1)を取材した際の裏話を披露。非業の死を遂げたアドマイヤラクティへの競馬主催者の配慮や海外ホースマンのとった心温かい行動などを伝えた。
続けて日本のセレクトセールやセレクションセール、アメリカのファシグティプトンサラトガセール、キーンランドセプテンバーセール、フランスのアルカナオーガスタセール、イギリスのタタソールズオクトーバーイヤリングセールの結果や傾向を解説した。
講演会後の立食懇談会では宮永雅己札幌馬主協会副会長が「2002年から馬産地に会場を移して懇談会を開催してきました。回を重ねるごとに参加してくださる方の数も増え、今日は100名を越える方にお集まりいただきまして感謝申し上げます。これからも札幌馬主協会と馬産地懇談会が発展していくことを祈念いたします」と乾杯の音頭。祝宴では地元食材を使用した食事を楽しみながら時間が許す限り出席者同士の交流を深めた。