2014年度軽種馬後継者研修開講式が行われる
11月10日、新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場事務所2階において、2014年度軽種馬後継者研修の開講式が行われた。
この研修は、わが国の競馬をいっそう発展させるとともに、生産界の期待に応え得る後継者やスタッドマネージャーを養成するためのもの。JRA日本中央競馬会の助成を得て、平成2年から開講している。今年で23年の歴史を誇り、これまでに205名の修了生を送り出している。
本年度の研修には浦河町、新ひだか町、日高町の牧場から7名(男性5名、女性2名)が入講。開講式では中西信吾場長が「わが国は平成19年から国際的に認められたパートⅠの競馬国となり、名実ともに競馬先進国としての仲間入りを果たしました。近年では日本産馬が、海外の競馬で活躍するような時代になりましたが、軽種馬生産界は依然として厳しい状況です。この状況を打開するためにも強い馬づくりがますます重要であり、皆さんのような意欲的な方が、優れた技術を身につけていくことが不可欠です。皆さんが本日から受ける研修内容は多岐にわたっており、騎乗技術、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識などを最先端の講師にお願いしてわかりやすく研修していただきます。研修中は健康に留意され、ホースマンとしての研鑽に努め、生産界に新たな活力をもたらす原動力になってください」と河野洋平会長理事の式辞を代読した。
研修初日は軽種馬生産技術総合研修センターや、アルデバラン、エンパイアメーカー、バゴ、ヨハネスブルグ、ケイムホームといった繋養種牡馬などを見学。続いて、研修所講義室に移動して生産育成技術者研修の第36期生とともに最初の講義を受けた。
研修は11月10日から21日までの土曜・日曜を除く10日間。研修カリキュラムは下記のようになっている。
11月10日:「蹄の管理について」講師:軽種馬生産技術総合研修センター(田中弘祐調査役)
11月11日:「馬の初期馴致について」講師:JRA日高育成牧場(秋山健太郎氏)、乗馬
11月12日:「繁殖牝馬・当歳馬の管理について」講師:JRA日高育成牧場(冨成雅尚氏)、乗馬
11月13日:「馬の栄養・飼料について」講師:JRA日高育成牧場(村瀬晴崇氏)、乗馬
11月14日:「日本の馬産を考える」講師:(岡田繁幸氏)、乗馬
11月17日:「JRA調教師との談話会」講師:日本調教師会関西本部(中内田充正氏)、乗馬
11月18日:「馬の見分け方について」講師:JRA日高育成牧場(石丸睦樹氏)、乗馬
11月19日:「草地・土壌について」」講師:日高農業改良普及センター(川田恒氏)、ロンジング・ドライビング
11月20日:「牧場での仕事と腰痛について」講師:札幌西岡第一病院(山本泰雄氏)、乗馬
11月21日:「馬の疾病について」講師:軽種馬生産技術総合研修センター(仙波裕之次長)