浦河で当歳馬品評会が行われる
11月7日、浦河町軽種馬生産振興会青年部と荻伏軽種馬生産振興会青年部の共同主催による平成26年度当歳馬品評会が行われた。
この品評会は飼養管理技術の向上を目的とするもの。今年で4回目と歴史は浅いが、一昨年、高村牧場から出陳されたドルメロ(牡2歳、父エンパイアメーカー)、宮内牧場から出陳されたタムロダイチ(牡2歳、父エンパイアメーカー)は、ともに2歳新馬戦に勝利。また、1歳市場でも高値で取引されるなど成果をあげている。
今年は浦河・荻伏両青年部員部員の牧場やJRA日高育成牧場から7頭(牡5頭、牝2頭)の当歳馬がエントリー。各牧場を巡回して審査が行われた。
審査は馬体、手入れ、引き馬、駐立、環境整備の5項目を5段階で評価。参加者全員が審査員となり、記名投票で入賞を決めた。また、審査の際には、離乳した日、現在の放牧時間、給餌の量などの聞き取り調査も行われ、それぞれの牧場の飼養管理も参考にした。
公正な投票の結果、高村牧場から出陳されたチェリーエンジェルの2014(牡、父ルーラーシップ)が最優秀賞を受賞。優秀賞第1席には谷口牧場生産のレオティアラ2014(牡、父シンボリクリスエス)、優秀賞第2席には川越ファーム生産のラメールの2014(牡、父サマーバード)が選ばれた。
表彰式では主催者を代表して浦河町軽種馬生産振興会青年部の宮内慶部長は「本日はお寒い中、お疲れ様でした。また、JRA日高育成牧場の皆様におかれましては、品評会にご協力していただき感謝申し上げます。品評会も回を重ねるごとに、皆様の馬に対する扱い方のレベルが上がってきているというのと、馬を育てるための意識が高まっていると感じました。過去の出陳馬も良い結果が出てます。今後は多くの牧場から出陳を募り、たくさんの馬を見ることで、自分たちの強い馬づくりに対するレベルアップを図っていきたいと思います」と挨拶。
表彰式でプレゼンターを務めたJRA日高育成牧場の山野辺啓場長は「今日は風の強い寒い中、品評会の開催お疲れ様でした。普段、ほかの牧場の馬を見る機会は少ないと思います。参加した方はこの機会を活かして今後の飼養管理向上に努めていただきたいと思います。今の時期、冬毛があるのは仕方がないので、今日は馬体と人と馬の信頼関係を中心的に評価しました。受賞した牧場の展示は素晴らしかったと思います。現在の1歳市場はコンサイナーのおかげで上場馬の質が上がってますが、今日の品評会を見て、生産牧場の方の技術もレベルアップしてると感じました。生産牧場の方でも毎日の放牧地の行き帰りや手入れの時間の一部を使ってのコンサイニングが可能と思いますので、日高育成牧場としてはそのあたりを働きかけていきたいと考えてます。また、トリミングや飼養管理については当牧場の実践研修プログラムも積極的に活用していただければと思います」と総評した。