馬産地ニュース

にいかっぷホロシリ乗馬クラブで馬術大会「ホロシリCUP」

  • 2014年11月07日
  • 今年17回目となった「ホロシリCUP」
    今年17回目となった「ホロシリCUP」
  • 小障害A飛越競技で優勝した伊藤真大朗さん
    小障害A飛越競技で優勝した伊藤真大朗さん
  • 乗用馬に転身し、大会出場馬にもなったナリタセンチュリー
    乗用馬に転身し、大会出場馬にもなったナリタセンチュリー
  • ダート重賞馬マイネルボウノットは2つの競技に出場
    ダート重賞馬マイネルボウノットは2つの競技に出場
  • 表彰式の様子
    表彰式の様子

 新冠町のにいかっぷホロシリ乗馬クラブで11月3日、馬術大会「ホロシリCUP」が行われた。

 同クラブ主催の大会で17回目を数える。当日は時折強い風に見舞われたものの、同クラブ会員及び新冠町乗馬スポーツ少年団の選手、約35名が参加した。ギャラリーでは一般見学ができ、選手の家族や観光客が人馬に声援を送っていた。競技はジムカーナ競技、クロスバー飛越競技、ビギナーズ障害飛越競技、小障害A飛越競技の4つで、午前9時の開会式後、広い屋外馬場にて午後1時半頃まで行われた。

 大会には同乗馬クラブに在籍している元競走馬も多数出場した。ジムカーナ競技に出場したのは重賞馬ダイワテキサスとスノーエンデバーで、ダイワテキサスは柴田絵里加さんとのコンビで見事優勝を果たした。2頭と同じくジャパンカップ(G1)に出走歴のあるナリタセンチュリーは昨年から乗用馬に転身し、今回はクロスバー飛越競技に挑み、機敏な動きが要求される中でしっかりとした立ちまわりを見せた。ダート重賞馬マイネルボウノットは2つの競技に参戦し、ビギナーズ障害飛越競技では蛯名亜希子さんとのコンビで2位に入った。

 11月の北海道らしく当日は気温が低く、人馬とも入念にウォーミングアップして競技に挑み、紅葉をバックに飛越を繰り返した。運営する同クラブスタッフは寒さを吹き飛ばすように、響く声で選手たちにアドバイスを送り、大会経験の浅い選手にはミスをしても気持ちを切り替えられるように励ましていた。待機馬場では少年少女たちが、上手な選手の競技を熱心に見つめていた。

 最終競技の小障害A飛越競技には「長崎がんばらんば国体2014」北海道代表選手である楫川徳都さん、小山達平さん、山畠龍一郎さんが出場した。全選手が序盤から一度もバーを落とさず、レベルの高い争いとなった。ジャンプオフとなった最後は僅差で伊藤真大朗さんが優勝を決め、記念カップのホロシリカップを手にした。伊藤さんは、「今回の騎乗馬は少し難しい面があったので、試練の大会でした。競技では折り合いをつけることを考えて臨みました。自分自身、まだまだ技術の足りない部分がありますが、小学5年生から出場している大会でもあり、優勝できて嬉しいです。お世話になっている周りの皆さんに感謝しています。」と、感想を話していた。伊藤さんは優勝が決まったアナウンスが入ると、待機馬場で右手を上げて高々とガッツポーズし、周りから拍手が沸き起こっていた。

 午後2時半から行われた閉会式では、大会長の中村修二さんから参加選手に記念品やトロフィーが手渡された。審判長を務めた山崎善輝さんは審判長総評として、「時折悪天候の中、選手の皆さんはよく頑張っていたと思います。新冠町の乗馬スポーツ少年団からは沢山の活躍選手が出ていて、いつも団結を感じます。今年は長崎国体の北海道代表に新冠の3名が入り、出場した少年団体馬術競技で優勝した時は、私も嬉しく思いました。優秀な指導者にも恵まれていると思います。今回の大会に参加した皆さんには、2020年の東京オリンピックを目指して欲しいです。」と、エールを送っていた。