JRAのサマーセール購買馬がJRA日高育成牧場に入厩
9月1日と3日、JRA日本中央競馬会のサマーセール購買馬が、浦河町西舎にあるJRA日高育成牧場に入厩した。
JRAは8月25日から28日まで新ひだか町静内の北海道市場で開催された北海道サマーセールにおいて、14,040,000円で競り落としたのを最高に合計58頭(牡26頭、牝32頭)を、総額324,972,000円、平均価格5,602,965円で購買。そのうち日高育成牧場には43頭(牡20頭、牝23頭)が入厩することになった。43頭のうち、1日には牡馬20頭が午前11頭、午後9頭と、3日には牝馬23頭が午前13頭、午後10頭と、それぞれ2回に分かれてに無事入厩を済ませた。
到着した43頭は、JRA職員によるマイクロチップ検査、採尿、馬体検査、歩様検査が行われると、さっそくグループに分けられ、青々とした牧草が茂る広大なパドックに放牧された。今後は日高育成牧場で生産されたJRAホームブレッドや、JRAが7月のセレクトセール、北海道セレクションセールで購買した1歳馬とともに、JRA育成馬として育成調教され、来年のJRAブリーズアップセールを目指すことになる。
入厩を見守っていた山野辺啓場長は愛馬の引渡しに訪れた生産者に対し「先週のサマーセールは売却率60%、売却総額は30億円を超える素晴らしいせりでした。多くの馬がたくさんの購買者から声がかかる光景を見ていると、まさにこれがせりのあるべき姿だと実感いたしました。競馬会としては買いにくい状況でしたが、最終的に良い馬を揃えることができたと思っています。グランドオープンした札幌競馬場はせりを行えるようなスペースがありますので、ぜひ活用していただき、来年も素晴らしいせりになることを期待しております」と盛況だったサマーセールを振り返った。
入厩したJRA育成馬は「今週からさっそくプレ馴致を、来週からは騎乗馴致を開始してブリーズアップセールに向けて育成調教を行いますので、いつでも愛馬に会いに来てください」と説明。また、日高育成牧場が今年8月から新たな取り組みとして始めた実践研修プログラムの内容、参加者の声などを紹介し、「秋にも新たなコースを用意してますので、窓口のJBBAを通してぜひお申し込みください」と参加を促していた。
昨年の日高育成牧場のJRA育成馬は、クローバー賞を制したトーセンラークを筆頭に、すでに4頭が勝ち上がり通算5勝を記録。今週7日にJRA小倉競馬場で行われる小倉2歳S(G3)には、8月17日のメイクデビュー小倉を快勝した、JRAホームブレッドのリッパーザウィンが出走を予定している。