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赤レンガ記念はトミケンヒーローが優勝

  • 2014年08月04日
  • ガッツポーズを決めた阪野学騎手とトミケンヒーロー
    ガッツポーズを決めた阪野学騎手とトミケンヒーロー
  • 6馬身差の圧勝劇を演じてみせた
    6馬身差の圧勝劇を演じてみせた
  • 笑顔が弾ける口取り
    笑顔が弾ける口取り
  • 表彰を受けた関係者の皆さん
    表彰を受けた関係者の皆さん

   7月31日、門別競馬場では古馬による長距離重賞、赤レンガ記念(H2)(バゴ賞)が行われた。

   今年の出走メンバーは5歳から9歳までの8頭。1番人気に推されたのは、2012年の北海優駿(H1)勝利以降ホッカイドウ競馬を牽引し続けるニシノファイター。差のない2番人気には星雲賞(H2)を制したグッドグラッド、昨年の赤レンガ記念の覇者スーパーパワーが3番人気で続いた。

   レースは、スタート良く飛び出したトミケンヒーローがハナを奪うと、そのままマイペースの逃げに持ち込む。直線に入ると追いすがるニシノファイターを突き放し、2着争いを尻目に一人旅。最後は6馬身もの差をつけて圧勝、2着には追い込んだグッドグラッドが入り、最後まで食い下がったニシノファイターは3着だった。勝ち時計は1分54秒4、上がり3Fはメンバー中最速の38.1秒を記録した。

   トミケンヒーローを勝利に導いた阪野学騎手は「ゲートを出るまでは番手に付けて前を見ながらと考えていたんですが、いざ出たら速かったのでそのまま行きました。折り合いが難しい馬だと聞いていた通り、ハナにたっても少し力んで走っていました。なんとかなだめながら道中を進み、直線に入ってもまだ余裕があったので、これなら大丈夫だと思わずガッツポーズをしてしまいました。今日は本当に強い競馬をしてくれたと思います」と喜びを語ってくれた。今シーズンからホッカイドウ競馬に完全移籍した阪野騎手はノースクイーンカップにつづき重賞2勝目。怪我で戦線離脱した鬱憤を晴らすかのような快進撃だ。

   トミケンヒーローは父フレンチデピュティ、母メモリヒメ、母の父サクラバクシンオーという血統の6歳牡馬。生産は日高町門別の白瀬明牧場で、中央競馬在籍時は7戦4勝。一度も掲示板を外したことのない堅実な走りでオープンまでのぼりつめた。怪我のため長期休養を余儀なくされ、ホッカイドウ競馬へ移籍。移籍後の緒戦マンハッタンカフェ・プレミアムを勝利で飾ると、3戦目となる同レースで重賞初勝利となった。

   管理する原孝明調教師は「2年近く休養していた馬ですから、坂路を中心にした調教で脚元には十分気をつけて仕上げて来ました。それだけに重賞を勝ってくれたことは嬉しいですね。今後のローテーションに関してはまだ何も考えていないんですが、この馬の能力を出し切れるよう、脚元に注意しながら決めて行きたいと思います」と声を弾ませていた。