馬産地ニュース

日高町で白毛の馬が誕生

  • 2014年07月01日
  • まるで映画のワンシーンのような母子競演
    まるで映画のワンシーンのような母子競演
  • 母親とともに放牧地を駆け回る
    母親とともに放牧地を駆け回る
  • 体の柔らかさもアピール
    体の柔らかさもアピール

 日高町の山本通則牧場で、今年も珍しい白毛の馬が生まれて話題となっている。頭部の一部にだけ栗毛模様を残す白毛の当歳牡馬は父アドマイヤジャパン、母ハクバノイデンシ(母の父ハクホウクン)という血統。近親には川崎記念(G1)の優勝馬インテリパワーなどがいるファミリーだが、母ハクバノイデンシも白毛で、その父ハクホウクンも白毛。現2歳の全姉も白毛という白毛ファミリーだ。

 場主の山本さんは「4月22日に生まれました。母ハクバノイデンシの馬主さんが、白い馬が大好きなので、いろいろな方から話を聞いて、経験則的に白毛が生まれやすい配合を考えてアドマイヤジャパンを選びました。全姉も白毛でしたし、白毛が生まれてほしいと思っていましたから、びっくりというよりも、生まれたときはやっぱりと思いました。今年もアドマイヤジャパンを配合しています」と話してくれた。

 日本で最初に白毛馬が確認されたのは1979年。父が黒鹿毛のロングエース、母が栗毛のホマレブルとの間に生まれた競走名ハクタイユーが突然変異で生まれて話題になった。

 その後、白毛馬が生まれる背景については多くの学者が研究しているが、ある特定の遺伝子が関与していることまでは解析できたものの、個体によって遺伝子に変異差が認められるために、はっきりとした結論は導き出せていない。ただし、白毛の馬は、白毛となる遺伝子を持っており、同じファミリーでは同じ遺伝子を持っているケースが多い。

 日本では、昨年までに26頭の白毛馬が確認されており、今年も今回のほか白毛の牝馬シラユキヒメがキングカメハメハとの間に白毛の牡馬を産んでいることが報告されている。