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JRA日高育成牧場で育成技術講習会が行われる

  • 2014年06月27日
  • JRA日高育成牧場乗馬厩舎屋内馬場で行われた育成技術講習会
    JRA日高育成牧場乗馬厩舎屋内馬場で行われた育成技術講習会
  • 収縮と伸展のサイクルについて説明する講師の戸本一真氏
    収縮と伸展のサイクルについて説明する講師の戸本一真氏
  • 実馬を使ってハミ受けの矯正を実践
    実馬を使ってハミ受けの矯正を実践

 6月26日夜、浦河町西舎のJRA日高育成牧場は、同牧場乗馬厩舎屋内馬場において、JRA育成技術講習会を開催した。

 この講習会は昨年に続き2回目。講師も昨年に引き続き、JRA馬事公苑に所属する戸本一真氏が務め、馬場馬術を通じて習得した技術をベースとした競走馬のトレーニングについて、その方法や考え方を伝授した。

 戸本氏は障害馬術競技で活躍する日本を代表するトップライダーの一人。昨年は全日本障害MAクラス標準障害に優勝し、全日本大障害選手権は4位、今年はCSI-3★KAKEGAWA大障害標準競技優勝、CSI-3★KAKEGAWA145cmクラス優勝と、馬術競技大会で優秀な成績を収めている。

 大勢の育成牧場関係者や乗馬愛好家を前にした戸本氏は、競走馬と障害馬における収縮と伸展のサイクルの違い、ハミを受け入れない馬などについて説明。その後、実馬に騎乗し、頭頸を上げてハミを受け入れない馬、頭頸を下げてハミを受け入れない馬を、自らの騎乗技術を駆使して矯正させていった。

 戸本氏は、競走馬でも乗馬でも「人の言うことに耳を傾けられる馬をつくること、馬が課題をクリアして成長していくことが大事」と強調。最後に「G1馬でも、優秀な障害馬でも一番重要となるのは馬への愛。能力が同じ馬なら、最後は馬への愛が僅差で表れると思います。皆さんも明日からはよりいっそう馬を可愛がってあげてください」とメッセージを送った。