北海道スプリントカップ(Jpn3)はJRAアドマイヤサガスが快勝
6月12日、門別競馬場では交流重賞・第18回北海道スプリントカップ(Jpn3)が行われた。距離はダート1,200m。
今年の出走馬はズンダモチが直前で取り消して14頭立て。JRAから同レース3連覇がかかるセレスハントをはじめ、G1・Jpn1 2着の実績が光るスノードラゴン、セイクリムズン、重賞初制覇を目指すアドマイヤサガスが参戦した。対する地方勢はホッカイドウ競馬・短距離界を牽引するアウヤンテプイ、前哨戦を制した上がり馬グランヴァン、東京スプリント(Jpn3)で3着好走を果たした大井のアルゴリズムらが人気を集めた。
降り続く雨の影響で、水の浮く馬場でのファンファーレ。一斉のスタートからグランヴァンがハナを切り、サイモンロード、アウヤンテプイ、リバーキンタローが先行し、その後の集団にセイクリムズン、セレスハント、アドマイヤサガスらがつける。スノードラゴンは中団の外を追走して3コーナーへ。前半~中盤は地方勢が前々のポジションを占め、残り400mのあたりで馬群はかたまって直線へ。4、5頭が横一線に広がっての攻防はサイモンロード、アウヤンテプイが抜け出しにかかるところを、スノードラゴンが外から襲いかかり、各馬泥を跳ね飛ばすような脚比べ。連れて真ん中からセレスハント、アドマイヤサガスが応戦し、ジワジワと差を詰める。最後は川田将雅騎手の手綱に応えてアドマイヤサガスが力強く伸び、1馬身差をつけてゴールを切った。2着にはスノードラゴンが入り、9歳馬セレスハントは3着と意地を見せた。勝ち時計は1分11秒0(不良馬場)。脚抜きの良い馬場であったが、ダート1,200m戦になってから2番目に速い時計を記録した。地方馬最先着はアウヤンテプイで、一旦は先頭に躍り出る見せ場たっぷりの4着で駆け抜けた。
優勝した川田騎手は表彰式のインタビューで、「道中はスムーズなレース運びができました。最後の直線も一瞬差されましたが、馬が頑張ってくれました。不良馬場は得意ではないと思っていますし、G1・2着馬にも勝つことができましたので、今後も楽しみです。」と、淡々とした表情でレースを振り返った。管理する栗東・橋田満調教師は表彰式で笑みをこぼしながら、記念品を受け取っていた。
アドマイヤサガスの生産は安平町のノーザンファーム。父フジキセキ、母ベルベットローブという血統の牡6歳馬で、セレクトセール・当歳に上場し、2,100万円(税込)で近藤利一オーナーが落札した。門別競馬場に駆けつけた同牧場事務局の中尾義信さんは、「今日は雨の中でしたが、沢山のファンの方が門別競馬場にいらしていましたね。そうした中で3番人気に推されて、優勝できて嬉しいです。川田騎手が終始良いリズムで騎乗していました。秋に向けて弾みがつく結果となりました。」と、喜びを語っていた。