馬産地ニュース

平取町でセリ馬の手入れの仕方と飼養管理の講習会が開かれる

  • 2014年06月03日
  • 約50名が出席した平取町軽種馬生産振興会主催の講習会
    約50名が出席した平取町軽種馬生産振興会主催の講習会
  • 主催者を代表して挨拶する船越伸也副会長
    主催者を代表して挨拶する船越伸也副会長
  • 講師を務めた冨成雅尚JRA日高育成牧場専門役
    講師を務めた冨成雅尚JRA日高育成牧場専門役
  • 北島牧場で行われた1歳馬を用いての実習
    北島牧場で行われた1歳馬を用いての実習

 5月30日、平取町の平取町農業協同組合において、「セリ馬の手入れの仕方と飼養管理について」の講習会が開かれた。

 この講習会は平取町軽種馬生産振興会(北嶋佳和会長)の主催。講師にはJRA日高育成牧場専門役の冨成雅尚氏を招き、講義と実馬実習の2部構成で行われた。

 講習会開催にあたり主催者を代表して船越伸也平取町軽種馬生産振興会副会長は「本日はお忙しい中、昨年に引き続きJRA日高育成牧場のほうから冨成先生をはじめ講師を引き受けてくださり感謝申し上げます。講習会はこれから始まる品評会や競り市の際に必ず役立つと思いますので、是非参考していただきたいと思います」と挨拶。来賓として出席した石丸睦樹JRA日高育成牧場副場長は「皆様とともに勉強できたらと思っていますので、忌憚のないご意見と実習への参加を併せてお願いしたいと思います」と延べた。

 冨成先生は講義の中で、セリ上場に向けた飼養管理として、理想的な馬をつくるための飼養管理、精神的、肉体的に健康な馬、JRAおよび海外で実施している管理方法を紹介。古代ギリシャの哲学者であるクセノフォンが記した馬術書「騎乗馴致する人に馬をあずける前の心がけ」から「馬が人に対して穏やかで、人に慣れていて、人を好きになるように育てること」などの言葉を引用し、わかりやすく説明した。

 また、ボディコンディションスコアについても言及。海外での調査結果を開示し、「1歳時の肥満は競走時の走能力を減退させる」とし、適切な体重管理の重要性を強調した。

 講義終了後は、北島牧場に会場を移動して1歳馬を用いてグルーミングとトリミングを実習。冨成先生をはじめとしたJRA職員の助言を聞きながら、たてがみのトリミング、耳の毛のカット、距毛のトリミング、尾のブラッシングなどを学んだ。

 平取町軽種馬生産振興会では6月20日に「第45回1歳馬品評会」を開催。現在のところ、13頭の出場が予定されている。