北海道トレーニングセールが行われる
今年の京成杯(G3)を制したプレイアンドリアルやスプリングS(G2)4着のモーリスなどを送り出した「北海道市場トレーニングセール2014」が5月13日JRA函館競馬場で開催された。トレーニングを積まれた2歳馬183頭が上場。137頭(牡68頭、牝69頭)を売却した。総額は879,562,800円(税込、以下同)。売却率は前年を大きくうわまわる74・86%を記録した。平均価格は牡馬が8,208,000円で牝馬が4,658,243円。
函館競馬場でのトレーニングセール開催は史上初めてのこと。馬産地から遠く離れることなどで開催を疑問視する向きもあったが、前日展示から多くの購買者がセール会場を訪れて、会場を賑わせた。
最高価格はサクラプレジデント牡馬「サムシングナイス24」で29,700,000円。函館競馬場のダートコースを使って行われた公開調教では11秒39~10秒77を記録。激しい競り合いの末に林正道氏が購入した。おじにアメリカG1勝馬がいる血統だ。
高額2位はサクラバクシンオー牡馬「スマイルビジンの2012」の26,460,000円。公開調教タイムは11秒14~10秒96。紅梅ステークスに勝ち、桜花賞(G1)やNHKマイルC(G1)にも出走したアドマイヤビジンの半弟。こちらは山元哲二氏が落札した。
高額3位はヨハネスブルグ牡馬「エンプレスロッチの2012」。11秒42~10秒88。(有)ビッグレッドファームが23,220,000円で落札。上位は最後1ハロンを10秒台で駆けた馬がならぶ結果となった。
なお、最後2ハロン計測で1番時計を記録したのはタイキシャトル牡馬「アイカギ24」。単走で11秒04~10秒72を記録。400万円のお台からスタートし、(有)ビッグレッドファームが13,176,000円で購入。また、最後1ハロンを最速の10秒69で駆けたファルブラヴ牡馬「サンドティアラ24」は林勝宗氏が9,180,000円で落札した。
セール終了後、木村貢市場長は「協力いただきました函館競馬場、ならびにここまで足を運んでくれた購買者の方々など、かかわったすべての方々に感謝いたします。ここまで高い売却率となるとは予想をしておりませんでしたので、ただただ改めて驚くばかりです。地理的な条件など販売申込者側の危機感が、緊張感のある市場につながったと思います」と市場をふりかえった。
次回の北海道市場は、7月22日に新ひだか町で1歳選抜市場「セレクションセール」を行う。