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グランプリエンゼルの初仔が誕生

  • 2014年05月14日
  • 父キングズベスト、母グランプリエンゼルの当歳牝馬
    父キングズベスト、母グランプリエンゼルの当歳牝馬
  • グランプリエンゼルの子育ては順調
    グランプリエンゼルの子育ては順調
  • 母似の気性をしているという
    母似の気性をしているという
  • 今年はロードカナロアを交配予定
    今年はロードカナロアを交配予定

   2009年の函館スプリントステークス(G3)の覇者グランプリエンゼル(牝8歳)の初仔が、新ひだか町三石の上村清志さんの牧場で誕生した。

   グランプリエンゼルは父アグネスデジタル、母アンダンテ、母の父サンデーサイレンスという血統で、半姉にJRA・5勝をマークしたグランプリオーロラ、半弟に今年の青葉賞(G2)に駒を進めたマテンロウボスがいる。

  現役時代は芝短距離~マイルで活躍し、2歳夏のデビューから6歳暮れまで息長く競走生活を送った。重賞勝ちは3歳時に制した函館スプリントステークス(G3)で、古馬を圧倒するスピードで1番人気に応えた。栃栗毛・四白流星の目立つ容姿と、小柄ながらも果敢なレースぶりが人気を集め、NHKマイルカップ(G1)では勝ち馬から0.6秒差の3着、ヴィクトリアマイル(G1)では勝ち馬から0.3秒差の4着と、実力も高かった。通算成績は41戦5勝。

   昨年、G1馬エイシンフラッシュ、ワークフォースらの父で知られるキングズベストを交配し、今年4月3日に栗毛の牝馬が誕生した。上村さんは、「初めてのお産で心配もありましたが、無事に生まれてホッとしています。エンゼルはこちらが予想していた以上に子育てが上手く、よく仔を可愛がっています。生まれた仔は小柄で、今のところ母似の気性をしていますね。オーナーの期待に応えられるように、しっかりと育てていきたいです。」と、紹介してくれた。出産後、母仔ともに健康で、青草が茂った放牧地でのびのびと過ごしている。グランプリエンゼルは引退した頃と比べ、すっかりお腹まわりがたくましくなり、母馬らしい雰囲気になっていた。

   オーナーサイドの決定で、今年の交配馬は香港スプリント(G1)連覇、安田記念(G1)など輝かしい成績を引っさげて種牡馬入りしたロードカナロア。上村さんは、「現役時代、ロードカナロアが重賞を勝って、エンゼルが2着というレースがあったんですが、その2頭が交配することになりました。地元、三石産馬同士の配合にもなりますし、また楽しみが膨らみます。」と話し、2番仔に向けての準備を始めている。