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コスモバルク記念は古豪バルーンが制覇

  • 2014年05月01日
  • 重賞2勝目を飾ったバルーン
    重賞2勝目を飾ったバルーン
  • 496kgの馬体重で出走した
    496kgの馬体重で出走した
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん
  • 元気一杯な姿を見せたコスモバルク
    元気一杯な姿を見せたコスモバルク

 今年度の開幕から3日目・4月29日を迎えた門別競馬場では、サッポロビール杯第4回コスモバルク記念(H2)[コンデュイット賞]が行われた。距離はダート1800m。

 今年のメンバーは5歳~10歳の12頭。前走・道営記念(H1)組が多く、全馬4か月以上の休み明けでの出走となった。1番人気は昨年の瑞穂賞(H2)の覇者バルーンで、ホッカイドウ競馬転入後は掲示板を外していない。2番人気はJRA転入初戦のナリタボルトで、こちらは北斗盃(H2)を制したばかりの好調・角川秀樹厩舎管理馬。以下、転入後底を見せていないインフィニットエア、JRA・ダートG3で2着の実績が光るナニハトモアレが続いた。

 新しい重賞ファンファーレと、門別競馬場では久々の実況担当となる太田裕士アナウンサーの声が響く中、レースはスタート。ニシノファイターが逃げ、ナリタボルト、ナニハトモアレ、インフィニットエアが先行し、バルーンは先団を見ながら好位のインを走る。3コーナーをまわってニシノファイターが失速すると、ナリタボルト、ナニハトモアレが先頭を争い、すかさずバルーンもポジションを上げ、人気馬がかたまって直線へ。井上俊彦騎手の左ムチに応えてバルーンが伸び、ナニハトモアレは脚色が鈍る。かわって外からグッドグラッド、内に切れ込んでダイバクフが末脚を繰り出し、最後は激しい叩き合い。3頭による脚くらべは先に抜け出したバルーンに軍配。3/4馬身差まで迫ったグッドグラッドが2着に入り、人気薄ダイバクフが3着で波乱を演出した。勝ち時計は1分56秒5(良馬場)。

 コンビを組んだ井上騎手は今年49歳。若手の台頭に対抗すべく、ベテランの手腕を発揮した。表彰式のインタビューでは、「道中は折り合いを考えて騎乗していました。馬が強かったですね。ちょうど良い流れで、レースはしやすかったです。今後もバルーンの応援を宜しくお願いします。」と、白い歯をこぼした。井上騎手、林和弘調教師は昨年のショウリダバンザイに続いての同レースV。林調教師は自身の誕生日を祝う勝利となった。

 バルーンはバブルガムフェロー産駒の牡7歳で、生産は日高町の白瀬明さん。ウイナーズサークルには牧場の方も駆けつけ、表彰を受けた。レース後、お話をうかがうと、「勝てて良かったです。強い内容でしたし、今季の重賞での走りも楽しみになりました。コンデュイットの種付け権利も嬉しいです。」と、喜びを語っていた。

 なお、当日は同レース開催に合わせてコスモバルク本馬が門別競馬場に登場し、午後1時からパドックを周回後、誘導馬の小屋でファンと記念撮影会を行った。かつて管理していた田部和則調教師も見守る中、記念撮影をしたファンは笑顔でバルクとの対面を果たしていた。パドックにはコスモバルクの横断幕も掲げられ、相変わらずの人気を示していた。