日本軽種馬協会2014年(第36期)生産育成技術者研修の開講式が行われる
4月2日、新ひだか町静内にある日本軽種馬協会静内種馬場研修所講義室において、2014年(第36期)生産育成技術者研修の開講式が行われた。
今年、ホースマンとして大きな夢や目標を持って入講した36期生は、33名の応募者から選ばれた18歳から29歳までの12名(男性10名、女性2名)。北海道の出身者は4名で、そのうち2名が牧場後継者となる。
若者の牧場への就業をサポートする牧場就業促進事務局が行う「BOKUJOB」を通じて入講したのは5名。昨年夏に行われた体験入学会に参加して入講した者は4名を数える。
開講式では研修生12名が紹介された後、中西信吾場長が入講許可。本部から駆けつけた柴田晃一事務局長が河野洋平会長理事の式辞を代読して入講を祝った。
来賓からは山野辺啓JRA日高育成牧場場長が「先週のドバイワールドカップデーにおきましては、ドバイデューティフリー(G1)ではジャスタウェイが、ドバイシーマクラシック(G1)ではジェンティルドンナが、素晴らしいレースパフォーマンスを披露し、日本産馬のレベルの高さを世界にアピールしてくれました。強い馬をつくるには血統の改良、施設の整備はもちろんのこと、最も重要なことは優秀な人材を育成することと考えています。皆様もこの研修を通して技術を習得し、真のホースマンを目指して頑張ってください」と祝辞。藤原俊哉日高軽種馬農業協同組合副組合長理事は「馬の心を読み取るには時間がかかると思います。ひとつひとつ仲間と一緒に覚えていってください。同じ夢を持ったもの同志、共同生活を通して頑張ってください」と激励の言葉を送った。
最後に36期生を代表して最年長29歳で兵庫県出身の内野祐さんが宣誓。「我々研修生一同は、日本競馬界の発展の一翼を担う一流のホースマンになることを目標にし、日々の研修に精進することを誓います」と研修への意気込みを誓った。
日本軽種馬協会では、わが国の競馬をいっそう発展させ、生産界の期待に応えうる生産育成技術者を養成するため、日本中央競馬会の助成を受け平成2年秋にこの研修を開講。既に24年の歴史を有し、これまでに393名の修了生を生産育成界に送り出している。
研修期間は1年。研修内容は多岐に渡り、騎乗技術、馬の飼養管理や繁殖に関する幅広い知識など、牧場で必要となる作業全般について収得していく。第36期研修生には、これからの生産界の新たな活力をもたらす原動力になることが期待されている。
研修用乗馬は19頭を供用。そのなかには2000年のマーチS(G3)勝ち馬タマモストロング(19歳)、2007年のシリウスS(G3)勝ち馬ドラゴンファイヤーといった重賞優勝馬も含まれてる。