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ブリーダーズ・スタリオン・ステーションで種牡馬展示会が行われる

  • 2014年02月20日
  • 新種牡馬ローズキングダムはバラ一族のG1馬
    新種牡馬ローズキングダムはバラ一族のG1馬
  • 新種牡馬ストロングリターンはレコードホルダー
    新種牡馬ストロングリターンはレコードホルダー
  • 新入厩馬セイントアレックスは立派な馬体
    新入厩馬セイントアレックスは立派な馬体
  • 新入厩馬ヴァーミリアンは2歳の評判上昇中
    新入厩馬ヴァーミリアンは2歳の評判上昇中
  • 大トリを務めたステイゴールド
    大トリを務めたステイゴールド

 日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションで2月19日、種牡馬展示会が行われた。

 青空のもとに始まり、時折強い風に見舞われながらも繋養種牡馬19頭が登場した。生産牧場の経営者、マネージャー、スタッフをはじめ、ホッカイドウ競馬厩舎関係者、騎手など約350人が集まった。

 午前11時の開始時間に現れたのは新種牡馬のローズキングダム。2009年の朝日杯フューチュリティS(Jpn1)、2010年のジャパンカップ(G1)優勝馬で、通算25戦6勝という成績を残して引退した。馬名の通りバラ一族の出身でブラックタイプは濃く、同系種牡馬のロサードはフェアリーS(G3)を制したクラウンロゼを送り出している。「この馬を見に来た」という生産者も多く、展示会終了後にはさっそく申し込みの声が寄せられていた。

 次に登場したストロングリターンは2012年の安田記念(G1)を日本レコードで制した実績をひっさげて種牡馬入り。現役時代は芝マイル前後を得意とし、通算21戦7勝の成績を残した。父シンボリクリスエス、母の父スマートストライクという血統から、サンデーサイレンス系牝馬との交配がしやすく、卓越したキレ味とスピード能力が遺伝すれば楽しみな存在だ。

 新種牡馬の両馬とも受胎条件30万円・出生条件50万円というリーズナブルな価格を打ち出しており、競争の激しい国内種牡馬界のニューフェイスとして、幸先良いスタートを目指している。

 フレッシュな2頭の後は、移動してきた新入厩馬2頭。まずは昨年、種馬所から近い門別競馬場で未来優駿サッポロクラシックカップを制したドントコイをはじめ、複数の産駒が2歳認定勝ちを収めたセイントアレックスが周回した。父はアメリカ2冠馬アフリートアレックスで、母は門別交流重賞馬フェスティバルというカップリング。未出走馬ながら立派な馬体を示し、血統・馬体ともダート適性の高い種牡馬として印象付けた。こちらは出生条件30万円。

 続いては今年、初年度産駒がデビューするヴァーミリアン。産駒の前評判は高く、100万円未満のお手頃な種付け料も後押しして早々に満口となった。漆黒の馬体は充実しており、種牡馬としてのブレイクの予感は膨らんでいる。

 中盤以降は今年産駒が誕生するアーネストリー、トーセンホマレボシ、明け1歳となるアサクサキングス、アンライバルド、ナカヤマフェスタ、明け2歳となるマルカシェンクが周回し、若々しい姿を映し出した。スタリオンの顔としておなじみのトワイニング、サイレントディール、スウェプトオーヴァーボードは健在をアピール。昨年、産駒ハッピースプリントが全日本2歳優駿(Jpn1)を制したアッミラーレ、セール上場産駒の取引成績が良いブラックタイドは馬っぷり良く、好調さがうかがえる。競走馬としても種牡馬としても実績を光らせるグラスワンダー、ジャングルポケット、ダンスインザダークは貫録を帯びて来場者の前に立った。最後は2年ぶりに移ってきたステイゴールドが務め、20歳とは思えないほど活気ある心身は、強い生命力を感じさせた。

 サラブレッドブリーダーズクラブの取締役業務部長・遠藤幹氏は展示会を終えて、「晴天に恵まれ、来場者の皆さまには馬をよく確認できたと思っています。新種牡馬、新入厩馬含め繋養種牡馬はコンディションが整っておりまして、新種牡馬2頭に関しては精液検査も問題なく、早い段階で交配の練習をして万全の態勢です。どの種牡馬も一頭でも多くの交配馬を集めていきたいと思っています。」と、話していた。