社台スタリオンステーション種牡馬総合展示会「SHADAI STALLION PARADE 2014」が開催
2月11日、安平町早来にある社台スタリオンステーションにおいて、種牡馬総合展示会「SHADAI STALLION PARADE 2014」が開催された。
展示会は完全招待制。当日は種牡馬関係者、馬主、調教師、騎手、牧場関係者、地元安平町の瀧孝町長など約800名が、日本最大の生産基地に集まった。天候に恵まれたことに加えて今年は祝日開催ということもあり、例年より家族連れや子供連れのギャラリーが目立った。来場者には招待状と引き換えに記念品が、また、帰り際には来場者全員に社台スタリオンステーションから少しばかり早いバレンタインデーのチョコレートが配布された。
展示会の進行役を担当したのは、社台スタリオンステーション事務局の徳武英介氏、佐藤剛氏、三輪圭祐氏の3名。開会にあたり徳武英介氏は「昨年は繋養種牡馬30頭で3871頭の交配を賜りまして感謝申し上げます。皆様のおかげで今年も新種牡馬4頭を導入することができましたのでお披露目したいと思います」と挨拶。新種牡馬から登場し、次いで今春初産駒が誕生した供用2年目の種牡馬、今年初産駒がデビューを迎える2歳フレッシュマンサイアー、来年産駒がデビューする種牡馬などが続き、トリはキングカメハメハ、大トリはディープインパクトが務めた。30頭の種牡馬がお披露目された展示会は約1時間30分に及んだ。
トップを飾ったのは2013年のキングジョージ六世&クイーンエリザベスS(G1)を驚異的なレコードで制覇したノヴェリスト。徳武英介氏は「すでに何頭か種付けを消化しましたが、集中力はトップクラスでオンとオフがはっきりしていて、注目されればされるほど燃えてくるタイプです。後ろから見る姿は小柄な馬ではございますが、トモのヨロはめったにお目にかかれないほどの幅を持ち、柔軟な筋肉に包まれています。ドイツの血脈が日本から世界へ、どのように展開するかとても興味深いところです」と特徴をアピールした。
2013年JRA賞年度代表馬に輝いたロードカナロアの展示では、2人のゲストが登場。安田隆行調教師は「頭がすごく良く、人間のいうことをすぐに理解する馬でした。調教も素直で運動でも暴れることなく、悪癖は何一つありません。昨年は1600mも勝って、本当なら2000mも一度使ってみたかったのですが、来年生まれる子供にそれを託したいです。皆様よろしくお願いいたします」と能力の高さを強調。岩田康誠騎手は「先生の言う通り、ふだんは暴れることなく、レースではゲートを切るまでは本当におとなしい馬でした。そしてゲートを出たら変身したようにちゃんと走ってくれますし、すごいパワーとスピードをもった馬でした。マイルも勝ちましたが2000mも通用するという感じはあったので、カナロアの子供で挑戦してほしいと思います」と産駒に夢を託した。
2010年の日本ダービー(G1)、2012年の天皇賞(秋)(G1)を制したエイシンフラッシュのお披露目では、愛馬の応援に駆けつけた藤原英昭調教師が挨拶。「歩くのを見ていただければわかるように、本当に素直で柔らかです。そしてまず感心するのは常に健康体であるということです。これだけ多くのG1を使い続けて故障という故障がなかったところにこの馬の能力を感じます。馬体のシルエットも良いので産駒については、中距離も長距離も短いところでも走っていきそうな感じがします。産駒にはエイシンフラッシュの健康なところを受け継いでターフで走ってほしいです」と期待をかけた。
4頭の新種牡馬の最後に登場したのはオルフェーヴル。マイクを握った池江泰寿調教師は「私が細かいことを言うより良く見てください。これが三冠馬です。この馬の能力、勝負根性、何をとっても最高です。良い種牡馬になると思います。この馬の子で凱旋門賞を勝てればと思います」とエール。池添謙一騎手は「気が強い馬で少し頑固なところはありますが、裏を返せばすごい勝負根性があり、乗せていただいて感じたことは、スピード、スタミナ、瞬発力、すべてにおいて一段階上の馬ということでした。成長力もある馬だと思いますし、産駒に乗るのを楽しみにしています」とパートナーへの想いを伝えた。