馬産地ニュース

日高町で元競馬学校教官による講演会

  • 2014年02月05日
  • 約20名が参加した講演会
    約20名が参加した講演会
  • 荻野氏曰く「競馬学校入学1か月で良い騎手になると感じた」という松永幹夫元騎手(現調教師)
    荻野氏曰く「競馬学校入学1か月で良い騎手になると感じた」という松永幹夫元騎手(現調教師)
  • 話題の一つは福永祐一騎手はじめとした“花の12期生”について
    話題の一つは福永祐一騎手はじめとした“花の12期生”について
  • アイルランド大使特別賞を受賞した増澤由貴子元騎手、女性騎手・厩務員の話題にも及んだ
    アイルランド大使特別賞を受賞した増澤由貴子元騎手、女性騎手・厩務員の話題にも及んだ
  • 三浦皇成騎手の早期活躍の背景にも触れた
    三浦皇成騎手の早期活躍の背景にも触れた

 1月23日、日高町の富川公会堂で日高西部地区軽種馬生産振興会青年部グループによる集団学習型研修が行われた。

 この試みは軽種馬経営高度化指導研修事業の一環で、地域ごとに実施している。主催は日本軽種馬協会、門別軽種馬生産振興会青年部、平取町軽種馬生産振興会青年部の共同で、約20名が参加した。主な参加者は日高町、平取町の生産・育成牧場の経営者、マネージャー、スタッフで、JBBA研修生の指導者の姿もあった。

 今回の研修では講演会(座学及び意見交換会)となり、元日本中央競馬会・競馬学校教官の荻野忠二氏が講師を務め、「若手従業員とともに成長を目指す~牧場経営者、先輩従業員としての心構え~」というテーマで約2時間にわたって行われた。

 講演に先立ち、門別軽種馬生産振興会青年部の白井岳部長が挨拶し、「馬産地の抱える問題の一つが人材難、人手不足です。牧場の仕事は特殊な面もあるでしょうが、そうした仕事と日々向き合う従業員、働き手のために、今回の機会は大変参考になると思います。」と、述べた。

 講演では荻野忠二氏が競馬学校教官時代の指導技術を紹介し、デビュー前に育てた柴田善臣騎手、松永幹夫調教師、福永祐一騎手、増澤由貴子元騎手、三浦皇成騎手らのエピソードや、厩務員を目指す生徒の指導、厩務員と学歴の関連性などについて触れた。また、馬に対する技術があっても、社会人としてのマナーや礼儀がないことは問題であると話し、そうした指導も徹底してするべきだと助言した。加えて、自身の経験に基づきながら、牧場の方々も競馬場に行く機会があれば、色々な調教師・馬主と積極的に交流を図り、顔を覚えてもらうことや、出会いから刺激を受けることを勧めた。

 意見交換会では若年層の参加者を中心に様々な声が挙がり、荻野氏は一つ一つ質問に応じていた。その後、行われた集団型研修会の開催についての意見交換会では、今後の取り組みについて複数の提案が飛び交い、引き続き参加者のニーズや、強い馬づくりに合わせた研修会が練られることになった。次回の実施は2014年6月以降に予定されている。