新ひだか町で馬女ネットが総会と講演会を開催
日高管内で軽種馬生産に携わる女性農業者で構成される日高女性軽種馬ネットワーク(馬女ネット)は1月24日、総会と講演会を開催した。
会場の日高農業改良普及センター(新ひだか町静内)には会員・関係者含め約20名が集まり、午前10時より総会が始まった。馬女ネットの高村洋子会長の挨拶から始まり、来賓として日高振興局・日高農業改良普及センターの山黒良寛所長、JBBA軽種馬生産技術総合研修センター調査役で装蹄師の田中弘祐氏が出席した。総会では前年度及び次年度の事業・収支について話し合われ、会員から議案について質問・意見が出された。前年度までの活動内容を考慮し、次年度も様々な研修会(生産技術研修・経営研修・視察研修)を含めた事業を展開することが決まり、実施時期や内容については会員へのアンケート調査をもとに2月の役員会で具体的な計画の運びとなる。
その後は講演会となり、日高振興局産業振興部農務課馬産地対策室・主査(企画調整)の豊口享志氏が務めた。テーマは「日高における軽種馬の現状」で、パソコンのスライドショーを使って講演を進めた。まず中央競馬と地方競馬の構造や売上について前置きし、北海道における軽種馬の飼養戸数、農業産出額、平均の生産コスト・粗収益についてのデータを紹介した。その後、競走馬生産振興事業や軽種馬生産から事業を複合・転換した農家などに触れ、話題は近年問題となっているTPPの馬産地への影響にも及んだ。
豊口氏は講演を終えて、「牧場経営にあたって、軽種馬生産に関しての日高の全体像、生産コストなどの平均値、年次比較を知っていただけることが生かされると考え、そうした内容を中心に盛り込みました。参加者の皆さんの志がとても高く、更に活躍の場が広がっていくことを願っています。農務課・馬産地対策室としては、今後も可能な限り協力していきたいです。」と、感想を話していた。講演終了後も、会員から様々な質問が寄せられていた。
また、馬女ネットの高村洋子会長は、「講演を通じて自分たちがやるべきことが、より明確化したと思います。今後の馬女ネットの研修に反映していきたいです。自分たちがやるべきこと、それは単年度で身に付けられるようなことではありませんが、会の目的(軽種馬女性の経営参画・社会参画、軽種馬振興)に沿い、継続的な活動に努めて身に付けていきたいです。」と、振り返っていた。高村会長は競走馬のふるさと案内所とJBIS-Searchのコラボ企画の「競馬女子部」の一員でもあり、担当ブログで今回の話題にも触れている。
また、馬女ネットでは平成23年にプロデュースしたホッカイドウ競馬のマスコット・ナナセちゃんについて、次開催グランシャリオナイターにおける本場での起用増加を目指しており、どのようなかたちでナナセちゃんをPRするかは、今後広くアイデアを集めていきたいとしている。