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ロドリゴデトリアーノが日本軽種馬協会静内種馬場で余生

  • 2014年01月14日
  • 日本軽種馬協会静内種馬場に到着したロドリゴデトリアーノ
    日本軽種馬協会静内種馬場に到着したロドリゴデトリアーノ
  • 今年で25歳。今後は功労馬として余生を送る
    今年で25歳。今後は功労馬として余生を送る
  • 輝かしい戦績が刻まれたロドリゴデトリアーノのプレート
    輝かしい戦績が刻まれたロドリゴデトリアーノのプレート

 1月10日夜、ロドリゴデトリアーノ(牡25歳)が功労馬として余生を送るため、青森県七戸町の日本軽種馬協会七戸種馬場から新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場に移動した。

 ロドリゴデトリアーノは父エルグランセニョール、母ホットプリンセス、母の父ホットスパークというアメリカ産馬。現役時代はイギリス、アイルランド、アメリカで競走生活を送り、1992年に英2000ギニー(G1)、愛2000ギニー(G1)、英チャンピオンS(G1)、ヨークインターナショナルS(G1)を、1991年にミドルパークS(G1)、英シャンペインS(G2)を制覇するなど13戦9勝の成績を残した。

 現役引退後の1993年から日本軽種馬協会所有種牡馬として静内種馬場で供用開始。1997年、1998年には日本軽種馬協会所有種牡馬としては初めてとなるシャトル種牡馬となり、北半球オフシーズンにニュージーランドで供用された。その後、2001年から2003年は白老町社台にあった日本軽種馬協会胆振種馬場で、2004年には再び静内種馬場で、2005年から2007年は千葉県富里町にあった日本軽種馬協会下総種馬場で、2008年から2010年は鹿児島県大崎町の日本軽種馬協会九州種馬場で、2011年から2013年までは七戸種馬場で種牡馬生活を送っていた。

 21年にも及ぶ種牡馬生活の中で、2001年に94頭の種付けを行ったのを最高に国内では888頭に種付け。種牡馬としては1998年のオークス(G1)など重賞4勝を挙げたエリモエクセル、2008年の毎日王冠(G2)などG2 4勝のスーパーホーネット、2001年のダイヤモンドS(G3)優勝のイブキヤマノオー、2001年の京都牝馬S(G3)優勝のグレイスナムラ、2001年福島記念優勝のミヤギロドリゴ、1999年の札幌3歳S(G3)優勝のマイネルコンドルを、母の父としては2010年の中山大障害(J・G1)を制したバシケーン、2004年のスワンS(G2)2着のマイネルソロモンなどを送り出した。

 ロドリゴデトリアーノの移動には、遊佐繁基種馬課長や種馬場スタッフが七戸種馬場から馬運車に同乗。静内種馬場に到着すると歩様や心拍数をチェックして健康状態を診断した。

 出迎えた中西信吾場長は「無事到着してひと安心といったところです。今年で25歳となるとは思えないほど馬体は若々しいですが、高齢を考慮して種牡馬を引退することになりました。イギリスの調教場までロドリゴデトリアーノを見に行ったことや、シャトル種牡馬としてニュージーランドへ空輸したことなどの思い出が走馬灯のようによみがえってきますね。種牡馬としてオークス馬や重賞勝ち馬を送り出し、本当に日本の生産界に貢献してくれました。これからは功労馬としてゆっくりと余生を送り、少しでも長生きしてほしいとおもいます。」と労いの言葉をかけていた。