ケイアイファーム生産馬ロードカナロアが香港スプリント(G1)連覇の偉業達成
昨年のJRA賞・最優秀短距離馬のロードカナロア(牡5歳)が12月8日、香港のシャティン競馬場で行われたロンジン香港国際競走・ロンジン香港スプリント(G1)に出走し、2着のソールパワーに5馬身差をつけて圧勝。昨年に続いて同レース連覇を成し遂げ、ラストランの花道を飾った。
ロードカナロアの生産は新ひだか町三石のケイアイファーム。レース当日は所有するロードホースクラブ代表の中村伊三美さんと、同牧場代表の中村祐子さんがシャティン競馬場へ出向き、勝利の瞬間に立ち会った。同牧場ゼネラルマネージャーの中村智幸さんは、現地からの電話で結果を知り、当日晩には近隣の会館を会場に祝賀会が開かれた。会場にはお祝いのお花やお酒が数多く届けられ、三石の軽種馬関係者を中心に約50人が祝杯を交わした。
近年、日本の主流血統ともいえるサンデーサイレンスの血を持たないロードカナロアは、父キングカメハメハ、母レディブラッサム、母の父ストームキャットという血統。ロードホースクラブ所有馬として栗東・安田隆行厩舎からデビューした。通算成績は19戦13勝。生涯すべて3着以内という、ほぼパーフェクトな成績を残し、G1は香港スプリント(G1)2連覇のほか、スプリンターズS(G1)2連覇、高松宮記念(G1)、マイルの頂点・安田記念(G1)を制している。
祝賀会で大勢の方から祝福を受けた中村智幸さんはレースを振り返り、「短距離G1でこれだけ突き放すことは難しいことですからね。今までで一番強い競馬をしてくれたと思います。世界のスプリンターを相手に、改めて能力の高さを感じました。今は感謝の気持ちでいっぱいです。応援していただいたファンの皆さんにも感謝です。無事に日本に帰ってきて欲しいと思います。これだけの成績を収める馬はなかなかいませんし、正直なところ、引退には寂しさもありますが、この馬にとって一番良い引き際を考えていました。チャンピオンホースを手がける立場として、プレッシャーもありましたが、この馬からは色々なことを学びました。海外からも問い合わせを受けていますが、今後は日本で種牡馬入りします。繋養先は未定ですが、種牡馬としても大きな仕事をしてくれると期待しています。自身は短距離、マイルのG1を制しましたが、配合次第ではクラシックを狙える産駒を十分出していけると思います。」と、最後にふさわしい劇的な勝利を深くかみしめていた。
なお、ロードカナロアのその他のレース写真や当日の様子など、JBIS-Searchにて行いました香港国際競走現地取材レポートに掲載しております。
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