ストラヴィンスキーが日本軽種馬協会九州種馬場へ移動
11月9日夕方、新ひだか町静内の日本軽種馬協会静内種馬場で繋養されていたストラヴィンスキー(牡17歳)が、鹿児島県の日本軽種馬協会九州種馬場へ向け移動した。
ストラヴィンスキーは父ヌレイエフ、母ファイアザグルーム、母の父ブラッシンググルームという鹿毛のアメリカ産馬。現役時代は1999年にジュライC(G1)やナンソープS(G1)を制覇し、欧州チャンピオンスプリンターに輝いた。
現役引退後の2000年からアメリカ・ニュージーランドを往復するシャトルスタリオンとして種牡馬入りし、日本では2006年から供用をスタート。その間も2007年シーズンを除き南半球へシャトルされ、2012年シーズンは日本に帰国せず、2013年に2年ぶりに復帰したところだった。
14年に及ぶ種牡馬生活のなかで初年度産駒がデビューした2003年にはアメリカでファーストシーズンチャンピオンサイアーに、2003/2004年シーズンにはニュージーランドファーストシーズンチャンピオンサイアーに輝いたほか、AJCオークス(G1)勝ち馬のセレナードローズ、テレグラフH(G1)勝ち馬のキーニンスキー、アベイユドロンシャン賞(G1)勝ち馬のベンバウンなど数多くの重賞勝ち馬を輩出。日本でもマイラーズC(G2)、金鯱賞(G2)、きさらぎ賞(G3)、かきつばた記念(Jpn3)を制したコンゴウリキシオー、アイラブリリ(淀短距離S)、バーニングハート(エーデルワイス賞(Jpn3)4着)などが活躍している。
北海道から鹿児島県までの長距離輸送には、ストラヴィンスキーを熟知する木村慶純業務部長や来シーズンから管理する九州種馬場スタッフが静内から馬運車に同乗。馬装も完全防備し万全の体制での移動となった。九州では今年4月に急死したキャプテンスティーヴの後釜として期待されている。
馬運車を見送った静内種馬場の中西信吾場長は「産駒は短距離を得意としているので、九州の生産者や馬主さんも楽しみにしていると思います。実際にアイラブリリ(杉元四男氏所有)は九州の馬主さんの馬で走っているので、喜んでいただけるのでは。来年は18歳になりますが、体も気持ちもまだまだ若いので、もうひと花、ふた花咲かせたいと思います。」と南国の地での活躍を願っていた。
なお、ストラヴィンスキーは心配されていた輸送も無事に乗り越え、11月11日午前10時ごろ、新たな繋養先となる日本軽種馬協会九州種馬場に到着。2014年シーズンに向けての準備に入った。2014年シーズンの種付条件は、B:20万円、C:30万円となっている。
●B:「基本契約」:不受胎時種付料返還特約及びフリーリターン特約付き。種付料支払期限:平成26年4月30日または第1回種付日のいずれか遅い日まで。
●C:「受胎条件」:フリーリターン特約付き、9月15日期限払い。種付料支払期限 :平成26年8月31日現在で受胎確認後同年9月15日まで。不受胎の場合は支払い義務なし。