門別競馬場でグランシャリオナイター5周年記念「2013ダービージョッキーズスペシャル」
今季の開催終了まで約半月となった門別競馬場では10月29日、ナイター開催“グランシャリオナイター”5周年を記念し、今年の中央・地方競馬のダービージョッキーを集めたレース・「2013ダービージョッキーズスペシャル」が行われた。
参加騎手は中央競馬所属騎手から第80回東京優駿(日本ダービー(G1))優勝・武豊騎手、第15回ジャパンダートダービー(jpn1)優勝・内田博幸騎手、地方競馬所属騎手から第41回北海優駿(ダービー)優勝・服部茂史騎手(北海道)、第33回岩手ダービーダイヤモンドC優勝・高松亮騎手(岩手)、第59回東京ダービー優勝・左海誠二騎手(船橋)、第43回東海ダービー優勝・兒島真二騎手(愛知)、 第14回兵庫ダービー優勝・坂本和也騎手(兵庫)、第41回高知優駿(黒潮ダービー)優勝・永森大智騎手(高知)、第55回九州ダービー栄城賞優勝・山口勲騎手(佐賀)の9名で、腕利きの素晴らしい騎手が門別競馬場に集結した。
第8レースの本馬場入場後に行われた紹介セレモニーでは、今年のダービー優勝の騎手服を着用した出場騎手が並び、ウイナーズサークルで記念撮影を行った。出場騎手を代表して武豊騎手がマイクをとり、「栄えある第1回目のレースに参加することができて嬉しいです。良いレースをお届けしたい。」と、待ちわびたファンに挨拶をした。
レースは第11レースに組まれ、距離ダ2,000mで争われた。パドックには交流重賞並みの人だかりで埋まり、ジョッキールームからパドックへの通り道には、その姿を少しでも見ようと、熱心なファンが登場を待っていた。サインを求めるファンも多く、出場騎手の高い人気を感じさせた。
午後8時、ファンファーレが鳴って各馬スタート。出遅れはなく、坂本和也騎手騎乗のゴッドフローラが逃げ、武豊騎手騎乗のモリデンクーバーが2番手、上位人気の山口勲騎手騎乗のレオニダス、内田博幸騎手騎乗のデルマジュロウジンは中団からレースを進める。先頭からしんがりまで7馬身ほどの圏内で、各馬ゆったりとしたペースで向正面へ。さすが実績ある騎手によるレースで、9頭の人馬はタイトにせめぎ合い、ライバルに付け入る隙を与えず直線を向く。一団の中から抜け出したのはモリデンクーバーで、武豊騎手のゴーサインに応えて早目スパートを仕掛ける。待ったをかけるように追撃したのはレオニダスとグッドグラッドで、山口勲騎手と高松亮騎手が大きなアクションで差を詰めるも、最後は僅かに届かずにゴールとなった。結果は1着モリデンクーバー・武豊騎手、2着レオニダス・山口勲騎手、3着グッドグラッド・高松亮騎手となった。
口取りを一目見ようと、ウイナーズサークルには大勢のファンが集まった。モリデンクーバーは齊藤正弘厩舎所属馬で、森田芳男氏のオーナーブリーディングホース。奇しくもダービー馬であるタヤスツヨシの産駒で、キズナと同じ新冠産馬だった。
優勝した武豊騎手には副賞として、サッポロ生ビール黒ラベル1年分(サッポロビール株式会社賞)とソメスサドル製「特製鞍」(ソメスサドル株式会社賞)が贈られた。表彰式のインタビューで武豊騎手は、「初めて乗る馬だったので、返し馬からしっかり馬のことをつかもうと思って騎乗しました。良いポジションを取れて流れにも乗り、手応えもあったので4コーナーの辺りで勝利を意識しました。ちょっと早く先頭に立ってしまったので“門別の直線は長いなぁ”と思いました(笑)。皆さまの声援のおかげで今年の日本ダービー(G1)をキズナで勝つことができ、今日のこのレースも勝てて本当に嬉しいです。また来週(北海道2歳優駿(Jpn3)・スマートダイバー騎乗予定)もここに来ますので、応援宜しくお願いします。」と、笑顔で感想を語った。
レース当日は時折雨に見舞われたものの、門別競馬場には993人の来場があり、売上は2億7,011万5,000円を記録した。また、場内では記念イベントとして優勝騎手のサイン入りグッズが当たるプレゼント抽選会や、2006年の東海ダービーを制した吉田稔元騎手によるパドック解説が行われ、全道16か所の場外発売所(Aiba)でも、オリジナル記念ビアジョッキが当たる抽選イベントが行われた。