ジェイエス繁殖馬セールが開催
(株)ジェイエスが主催する「繁殖馬セール」が新ひだか町の北海道市場で10月23日に行われた。
2歳から20歳までの繁殖牝馬223頭(受胎馬182頭、空胎馬41頭)が上場され、138頭(受胎馬108頭、空胎馬30頭)を売却。過去最高の売上を記録した前年の秋季セールとの比較では、総売上は1億8936万7500円減。それでも売却頭数は1頭増で、歴代2位の売上を記録した。
(株)ジェイエスの藤原悟郎代表は「このせりは牝馬の流通を良くしようという考えからスタートした市場。そういう考えが浸透してきた結果だと思います。5億円を超える売上を記録できたことは満足しています」と印象を語り「来年はさらにより市場にしたい」と意欲を見せていた。
最高価格となったのは、本邦初年度産駒のデビューが来年に迫ったエンパイアメーカーを受胎していたNo.47「モーニングフェイス」(6歳、父スペシャルウィーク)。3歳時に忘れな草賞に優勝し、オークス(G1)にも駒を進めた活躍馬。4歳時にはマーメイドS(G3)で5着にもなっている。2000万円からスタートしたせりは100万円単位でどんどん競りあがり、3000万円を超えても勢いは衰えることなく3500万円を突破。最後は、クィーンズバーン(阪神牝馬S(G2))やバンデ(菊花賞(G1)3着)らを所有する林正道氏が3885万円で落札した。
これに続いたのは新種牡馬ルーラーシップを受胎しているNo.22ヴィーヴァヴォドカ(7歳、父ダンスインザダーク)。こちらは3歳春にフラワーC(G3)に優勝。その後は桜花賞(Jpn1)、オークス(Jpn1)、秋華賞(G1)と牝馬三冠路線を歩んだ馬だ。この春に初仔となるドリームジャーニーの牝馬を産み落としたばかりの若い繁殖牝馬という背景から注目を集めていた。440万円から声がかかり一声で500万円を突破。その後は小刻みに上がり続け、最後はビッグレッドファームが2625万円で落札した。
3番目は同じくルーラーシップを受胎していたNo.14サンタフェソレイユ(9歳、父アグネスタキオン)。こちらは2歳時のみ出走し5戦1勝も2着3回。重賞のフェアリーS(G3)でも2着している。天羽牧場が1375万5000円で落札。
奇しくも上位3頭はすべてサンデーサイレンス系種牡馬産駒で、10歳以下の、重賞好走経験のある馬たちとなった。
(株)ジェイエスは来年1月22日に未供用、現役引退直後をメインとした冬季繁殖馬セールの開催を予定している。