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エーデルワイス賞(Jpn3)はヨハネスブルグ産駒フクノドリームが逃げ切る

  • 2013年10月15日
  • スピードの違いで押し切ったフクノドリーム
    スピードの違いで押し切ったフクノドリーム
  • 地元馬はサウスヴィグラス産駒ラブミーブルーが2着に奮闘
    地元馬はサウスヴィグラス産駒ラブミーブルーが2着に奮闘
  • 返し馬の様子
    返し馬の様子
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 門別競馬場では10月10日、今年3レース目となるJRA交流重賞・第16回エーデルワイス賞(Jpn3)が行われた。2歳牝馬によるレースで、距離はダート1200m。グランダム・ジャパン2013(2歳シーズン)シリーズ対象レースを兼ねる。

 今年のメンバーはJRA所属馬4頭、地元ホッカイドウ競馬所属馬12頭の16頭。上位人気は2歳重賞・OP特別を制して挑む面々が集めた。その筆頭は本邦初年度産駒が快進撃を遂げているヨハネスブルグを父に持つフクノドリームで、単勝1倍台の圧倒的1番人気に推された。続いて地元重賞を2勝している無敗馬ノットオーソリティ、初ダートながら芝での快速ぶりを買われたクーファナインが3番人気と続いた。

 逃げ切り勝ちで初勝利を収めた馬が揃った中、レースはフクノドリームがハナ争いを制し、マークするようにノットオーソリティが2番手へ。クーファナインは鞍上の和田竜二騎手が少し抑えながら3番手を進んだ。ピッチが上がって3コーナーでは余裕の脚色のフクノドリームに対し、ノットオーソリティは服部茂史騎手の手が動き、クーファナインはよもや失速。ライバルが苦戦する中、直線に入るとフクノドリームが持ったままの手応えから突き放し、あっさり逃げ切りの態勢に持ち込む。最後は横山和生騎手から激しくムチが入ることもなく、4馬身差を付けてゴールを切った。離れた2着は人気薄ラブミーブルーが入り、終い伸びたピクニックソングが3着、地元期待のノットオーソリティはその後に敗れた。2着・3着が12番人気・9番人気の順で入り、3連単は122万馬券の大波乱となった。勝ち時計は1分11秒6(やや重馬場)。

 優勝した横山和生騎手は2011年デビューのJRA騎手。フクノドリームと同じく、自身にとっても重賞初制覇を飾った。レース後、馬場から引きあげてきた時には、ファンから「かずお、おめでとう!」の声がさかんに上がっていた。表彰式のインタビューでは、「道中はもうちょっと行きたい素振りをみせていましたが、うまくなだめながらレースを進めました。最後までしっかりと伸びてくれましたし、後ろを振り向くような余裕もありましたね。普段は大人しいタイプなのですが、レースに行くと気合が入ってオンとオフがしっかりとしたタイプで、頼もしいパートナーです。重賞初勝利することができて、本当に嬉しいですし、今度はJRAでも重賞が勝てるようにしっかりと頑張っていきたいので、今後とも応援宜しくお願い致します。」と、喜びを語った。

 フクノドリームは浦河町の谷川牧場生産馬。伯父に羽田盃の勝ち馬キャニオンロマンがいる血統で、同レースはいとこのエスワンスペクターも2003年に制している。1歳時、HBAサマーセールに上場され、630万円でJRAが落札し、更なる育成を経てJRAブリーズアップセール上場と運び、525万円で福島実氏が落札した。レース当日は生産者、馬主が大勢応援に駆けつけ、ウイナーズサークルの大半を埋め尽くすほどにぎやなか口取りとなった。エルハーブ肌の母キャニオンリリーは今年、父ケイムホームの牝馬を出産している。