オータムセール1歳が開催される
日高軽種馬農業協同組合が主催する「オータムセール・サラブレッド1歳」が新ひだか町の北海道市場で10月7日から3日間のスケジュールで行われた。
当歳セールに引き続いて行われた1歳市場には670頭(牡278頭、牝392頭)が上場され、383頭(牡188頭、牝195頭)を売却。4日間開催だった前年に比べて売却頭数は42頭減少したものの、売却率、平均価格はいずれもアップ。昨年は3頭のみだった1,000万円超えの高額落札馬が8頭という市場になった。総額も前年を1億円以上うわまわる11億1,825万円(税込)を記録した。
こうした結果を受けてセール終了後、木村貢組合長は「まだまだ改善しなければならないところはあるし、満足という言葉は使いたくないが、たくさんの追い風を受けて数字を伸ばすことができました。JRAやJOAはもちろん、販売申込者側からもご理解をいただいた結果だと思います」とコメント。「トレーニングセールからスタートした今年のせり市場は、秋の当歳市場を除いて売却率50%超えとなりました。御礼申し上げます」と笑顔を見せた。
最高価格となったのは新ひだか町の(有)松田牧場生産のNo.173「セクシーココナッツの2012」(牡、父クロフネ)。昨年の新潟2歳ステークス(G3)に優勝したザラストロの半弟にあたる血統馬。800万円からスタートしたせりは10万円単位でせり上がると、あっという間に900万円を突破。その後は20万円、30万円単位で声がかかり、最後は1,522万5,000円(税込)。「テイエム」の冠でおなじみの竹園正継氏が落札した。
生産者の(有)松田牧場は「今年の春までは小さかった馬ですから、このセールを目標に馬づくりをしてきました。思いがけない評価をいただいて嬉しい」と声を弾ませていた。
これに続いたのは新冠町の武田牧場が生産したNo.360「シャンハイレディ2012」(牝、父バゴ)。ダートの短距離を得意とした母はJRAで特別戦含む5勝。近親には血統背景を買われて種牡馬になったミホノワカバがいる血統だ。吉岡實氏が1,365万円(税込)で長いせりあいに終止符を打った。
3番目は社台ファームから上場されたNo.303「エアコゼットの12」(牡、父ロージズインメイ)。昨年3月の中京競馬場グランドオープン記念を勝ったエアティアーモの全弟という血統。(株)ノースヒルズが1,333万5,000円(税込)で落札している。
なお、社台ファーム、社台ブラッドメアから上場された22頭はすべて売却。ブランド力の強さを見せた。