功労馬慰霊祭が執り行われる
9月17日、新ひだか町静内の桜舞馬公園(オーマイホースパーク)において、静内軽種馬生産振興会(西村和夫会長)が主催する功労馬慰霊祭が執り行われた。
桜舞馬公園は新ひだか町が日本に誇る桜の名所・二十間道路のエントランス広場に隣接。園内には数多くの功労馬の墓碑が建立されており、功労繁殖牝馬之碑にも多くの名牝の名が刻まれている。さらに町内の各牧場にも多くの功労馬が永眠していることから、静内軽種馬生産振興会では桜舞馬公園への参集を願い、関係者の功労馬を讃える功労馬慰霊祭を毎年9月17日に開催している。
この日は台風一過の晴天の空の下、西村和夫会長をはじめとした振興会会員、酒井芳秀新ひだか町長、片岡禹雄しずない農業協同組合代表理事組合長、五十嵐敏明新ひだか町議会議長、藤原俊哉日高軽種馬農業協同組合副組合長、㈱ジェイエス、アロースタッド、日本軽種馬協会静内種馬場の種牡馬関係者など約40名が参列。静内神社の山田一孝宮司の神事により功労名馬たちを供養した。
公園内には今年、種牡馬生活を送っていたアロースタッドで4月に放牧中の事故のため28歳で死亡したブライアンズタイムの墓碑を新たに設置。また、功労繁殖牝馬之碑には重賞19勝の日本記録を持つスマートファルコンの母ケイシュウハーブ(2008年没)、2010年の北九州記念(G3)を制したメリッサの母ストーミーラン(2009年没)、2001年のフローラS(G2)優勝馬オイワケヒカリ(2012年没)、牝馬として64年ぶりにダービー(Jpn1)を制するなどG1/Jpn1レース7勝を挙げたウオッカの母タニノシスター(2013年没)と4頭の繁殖牝馬の名を刻銘した。種牡馬の墓碑は24基26頭、繁殖牝馬の墓碑は5基5頭があり、功労繁殖牝馬之碑には45頭、功労種牡馬之碑には22頭が刻銘され、全部で98頭が供養されている。
挨拶に立った西村和夫振興会会長は「本日はお忙しい中、慰霊祭にご参列いただき感謝申し上げます。心配された台風も被害なく通過したと胸をなでおろしているところです。公園にはサンデーサイレンスと肩を並べるような種牡馬生活を送ったブライアンズタイムが4月に亡くなり、墓碑を6月に設置しました。大きな功績を残して生涯を閉じたということで今後、この公園には多くのファンが訪れると思います。生産者の方々にとりましては、春から馬を育てている中で、事故で亡くなった馬、年を召して亡くなった馬などがいると思います。今日は皆さんの牧場に貢献してきた軽種馬に対しての冥福を祈りたいと思います。そして、これからもこの公園を整備して馬文化を継続し、慰霊祭を行いながら馬と共に生活していきたいと思います」と功労馬へ感謝の念を抱いていた。