ステイゴールドがブリーダーズ・スタリオン・ステーションへ移動
8月31日午後、新冠町のビッグレッドファームで種牡馬生活を送っていたステイゴールド(牡19歳)が、日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションへ移動した。2014、2015年シーズンはブリーダーズ・スタリオン・ステーションで繋養される。
ステイゴールドは父サンデーサイレンス、母ゴールデンサッシュ、母の父ディクタスという血統。同じファミリーには1988年のマイルチャンピオンシップ(G1)優勝馬サッカーボーイ、2005、2006年の中山記念(G2)を連覇したバランスオブゲーム、2006年の神戸新聞杯(G2)優勝のドリームパスポート、2004年のローズS(G2)勝ちのレクレドール、今年の京成杯(G3)優勝のフェイムゲームなどがいる。
現役時代の競走成績は50戦7勝。410kg~430㎏台の小柄な馬体ながら、強靭な肉体から繰り出されるスピードと瞬発力、類まれな精神力を身上に、2001年には香港ヴァーズ(G1)、ドバイシーマクラシック(G2)、日経新春杯(G2)を、2000年には目黒記念(G2)を制覇した。
現役引退後の2002年からブリーダーズ・スタリオン・ステーションとビッグレッドファームを2シーズンごとに移動する「国内シャトル種牡馬」として種牡馬生活をスタート。供用当初は決して繁殖牝馬に恵まれた環境ではなかったが、2011年のクラシック三冠馬で今年の凱旋門賞(G1)制覇を目指すオルフェーヴル、2012年の有馬記念(G1)などG1レース4勝のゴールドシップ、2009年に春秋グランプリ制覇を成し遂げたドリームジャーニー、2010年の宝塚記念(G1)を制し凱旋門賞(G1)でも2着に健闘したナカヤマフェスタ、今年の天皇賞(春)(G1)を制したフェノーメノなど数多くの重賞勝ち馬を送り出し、いまや日本を代表する名サイアーとして不動の地位を築いている。
移動当日はあいにくの雨模様となったが、環境の変化に戸惑う様子もなく移動を完了。入厩当初から過ごしているステイゴールド仕様の馬房へ入ると、さっそくゴロンと横になりリラックスした。馬体重は485㎏とスリムな体型もキープしている。
この日は9世代目の産駒となるレッドリヴェールが、JRA函館競馬場で行われた札幌2歳S(G3)に優勝。初年度産駒から続く9世代連続JRA重賞制覇を成し遂げ、自らの再出発に花を添えた。
通算4度目の供用にブリーダーズ・スタリオン・ステーションでは「まずは無事に移動を終えてほっとしました。19歳とは思えぬほど、相変わらず若々しい馬体、気性を保っていますね。今年は種付頭数を若干セーブしたこともあって良いシーズンを送れたと聞いております。来年は20歳と種牡馬としては高齢になりますが、関係者の期待に応えられるよう2シーズンしっかりと管理していきます」。看板種牡馬の凱旋に気を引き締めていた。