馬産地ニュース

JRAサマーセール購買馬がJRA日高育成牧場に入厩

  • 2013年08月30日
  • JRA日高育成牧場に集まった馬運車
    JRA日高育成牧場に集まった馬運車
  • 到着後、マイクロチップの検査などを受けた
    到着後、マイクロチップの検査などを受けた
  • JRA職員による入念な馬体検査。チェックは細部にまで及んだ
    JRA職員による入念な馬体検査。チェックは細部にまで及んだ

 8月28、29日、JRA日本中央競馬会がサマーセールにおいて購買した1歳馬が、浦河町西舎のJRA日高育成牧場に入厩した。

 JRAは売却総額25億3,312万5,000円、売却率54.7%を記録したサマーセールに参加し、総額3億82万5,000円を費やし56頭(牡27頭、牝29頭)を購買。この中から44頭(牡21頭、牝23頭)がJRA日高育成牧場で育成調教されることになった。

 28日には牡馬21頭を、29日には牝馬23頭を、午前と午後の2回に分けて受け入れ。馬運車から下ろされるとJRA職員による馬体重測定、マイクロチップ検査、採血、馬体検査、歩様検査などが行われ、その後すぐに広大な放牧地に新しい群れで集団放牧に出された。

 手塩にかけた愛馬の引渡しを終えた生産者やコンサイナーを前にした、JRA日高育成牧場の山野辺啓場長は「サマーセールは売却率が初めて50%を超え、盛況なうちに終了しました。これもひとえに主催者や生産者の方々が努力してきた結果と敬意を表します。私たちもほかの馬主の方々と競合することが多く、思っていた馬をなかなか買えませんでしたが、最終的に素晴らしい馬たちを購買することができました。購買した馬たちはJRA育成馬として12月から本格的なトレーニングに入ります。日高育成牧場の多様な施設、屋内コースという冬場でも恵まれた環境を生かして、馬にストレスを与えない"ハッピー&リラックス"を念頭に育てていき、来年4月のJRAブリーズアップセールへ臨みたいと思います。また、日高育成牧場は生産者に開かれた場でありたいと考えております。お近くにいらしたときはいつでも遊びに来てほしいと思います」と挨拶し、今後の育成プラン、ビジョンを明かした。

 最近のJRA日高育成牧場の育成馬からは、2008年の朝日杯フューチュリティS(Jpn1)に勝ちJRA最優秀2歳牡馬に輝いたセイウンワンダー、2011年のニュージーランドトロフィー(G2)優勝のエイシンオスマン、2012年のファンタジーS(G3)勝ち馬のサウンドリアーナ、2011年の新潟2歳S(G3)を制したモンストールなどが活躍。今年の2歳世代では函館2歳S(G3)を快勝したクリスマス、中京2歳Sを制したグランシェリーなど、すでに6頭で8勝をあげるという目覚しい活躍をみせている。