道営3歳3冠ロード最終戦・王冠賞はビービーコモンが競り勝つ
8月22日、門別競馬場ではホッカイドウ競馬3歳3冠最終戦、第34回王冠賞(H2)[ストーミングホーム賞]が行われた。
長丁場ダ2,600m戦に9頭が参戦。1番人気は北海優駿(H1)に続く2冠制覇をかけて挑むミータローで、メンバー中No.1の実績を引っさげ、単勝2.1倍の支持を集めた。2番人気は北海優駿(H1)で上がり最速の4着を記録したレオニダス、3冠牝馬クラキンコの全弟クラグオーが3番人気に続いた。
レースはストロングサンデーがハナを奪い、紅一点のヘレンドビジューが2番手。レオニダスは好位を追走し、クラグオー、ミータローは中団で脚をためた。1周目のホームストレッチではストロングサンデーが後続に6、7馬身差をつけて大逃げを打ち、残る8頭がかたまって2周目へ。残り1,000mを通過したところでストロングサンデーのリードはみるみる縮まり、クラグオー、ビービーコモンが仕掛けて前へ。3、4コーナーでは2頭が火花を散らすように先頭を争い、3番手以下を引き離して直線を向く。その後もクラグオー、ビービーコモンはびっしり競り合い、一歩も引かずに直線を駆ける。長距離戦ながら迫力の追い比べの結末は、ビービーコモンに軍配。残り50mのところでクラグオーを振り切り、3馬身差を付けてゴールを切った。父姉に続く優勝がかかったクラグオーは失速するも2着に踏ん張り、脚をためていたレオニダスが3着に食い込んだ。勝ち時計は2分51秒4(やや重)。
優勝に導いた小国博行騎手は昨年のニシノファイターに続いての同レース制覇を果たした。表彰式のインタビューでは、「レース前から流れはスローになると読んでいました。長く良い脚を使える馬で、道中は自分のレースに徹しました。前走も乗せてもらっていたので、どれぐらいの脚を使えるかは、おおよそ掴んでいました。優勝できて嬉しいです。これからも応援宜しくお願いします。」と、レースを振り返った。ビービーコモンを管理する堂山芳則調教師も同レース連覇となり、今年は2着馬クラグオーと共にワン・ツーフィニッシュを飾った。
ビービーコモンはバブルガムフェローの産駒で、母の半弟に大井の重賞馬バグパイプウィンドがいる血統。門別競馬場に応援に駆けつけていた生産者の高山博さんは、「重賞を勝つことができて、感動しました。厩舎、騎手、馬主の皆さんの努力のおかげだと思います。ビービーコモンは当歳の頃から頭の良い馬でした。これからもケガせず、無事に走ってきて欲しいです。」と、喜びを語っていた。馬主の(有)坂東牧場は、前日のシルクメビウスに続き、2日連続の所有馬・門別メインレースVとなった。