馬産地ニュース

夏の帯広大一番・ばんえいグランプリは10歳馬ホクショウダイヤが制す

  • 2013年08月14日
  • ばんえいグランプリを制したホクショウダイヤ
    ばんえいグランプリを制したホクショウダイヤ
  • 1,055kgの馬体重でレースを迎えた
    1,055kgの馬体重でレースを迎えた
  • 優勝した松田道明騎手
    優勝した松田道明騎手
  • この日のばんえいは8,115万5,300円を売り上げた
    この日のばんえいは8,115万5,300円を売り上げた
  • 帯広競馬場では6月8日よりJRAの馬券も購入できるようになった
    帯広競馬場では6月8日よりJRAの馬券も購入できるようになった

 8月11日、帯広競馬場では年間シーズン前半戦のクライマックスを飾る第25回柳月杯ばんえいグランプリ(BG1、1着賞金100万円)が行われた。

 毎年3月末に行われる大一番・ばんえい記念(BG1)と同じく、同レースはばんえい最強馬が競うビッグレースとして知られ、歴代勝ち馬にもそうそうたるメンバーが並ぶ。出走馬はファン投票で選ばれた上位7頭+賞金上位馬3頭で、今年はキタノタイショウが687票を得てファン投票1位馬として駒を進めた。

 単勝1番人気もファン投票1位のキタノタイショウで、ほぼ今回と同じメンバーで行われた第7回 ばんえい十勝オッズパーク杯(BG2)と、6月の第44回旭川記念(BG3)優勝の実績が評価された。昨年の覇者でファン投票2位のギンガリュウセイが2番人気に推され、7月の第21回北斗賞(BG3)で念願の重賞タイトルを手にしたインフィニティーが、勢いを買われて3番人気に続いた。

 開催が真夏ながら当日の帯広競馬場は汗が流れるほどの暑さではなく、開門から4,621人の来場者でにぎわった。午後8時5分にレースはスタート。積載重量780kg~810kgの高重量戦ながら、各馬第1障害を脚色良く突破し、第2障害の前で息を入れる。序盤はキタノタイショウ、シベチャタイガーがリードを奪った。正念場の第2障害、最初に仕掛けたのはインフィニティーで、続いてシベチャタイガーが積極果敢に挑む。満を持してキタノタイショウも登りにかかったが、ひと腰で登り切れず、その後には膝をついてしまった。その間にシベチャタイガー、インフィニティー、ギンガリュウセイが登り終わり、続いてホッカイヒカル、ホクショウダイヤが猛追。人気のキタノタイショウは第2障害に苦戦し、致命的な遅れを取ってしまった。

 残り20mのところでシベチャタイガー、インフィニティー、ギンガリュウセイの3頭が併走し、激しい追い比べ。勝負の行方は最後までもつれ、残り5mのところで中団にいたホッカイヒカル、ホクショウダイヤが鋭く伸び、最後は5頭並ぶようにフィニッシュ。軍配は後半に鋭く伸びたホクショウダイヤで、外枠から豪快に交わし去った。2着は0.3秒差でギンガリュウセイが敗れ、早目先頭から押し切りをかけたインフィニティーが3着に粘った。G1馬ゴールドシップの小林英一氏所有のシベチャタイガーは、7番人気ながら見せ場十分の5着に健闘した。勝ち時計は2分35秒1(馬場水分2.0%)。

 勝ったホクショウダイヤは牡10歳の鹿毛馬で、父ダイヤテンリユウ、母ハマノセシルという血統。馬主は井内昭夫さん、生産者は大樹町の斉藤勇さん。管理する松井浩文調教師は調教師として同レース3勝目、手綱を取った松田道明騎手は同レース初勝利を飾った。