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ブリーダーズゴールドジュニアカップはポップレーベルが快勝

  • 2013年08月12日
  • 3連勝で重賞制覇を飾ったポップレーベル
    3連勝で重賞制覇を飾ったポップレーベル
  • 少頭数ながら好メンバーが揃った
    少頭数ながら好メンバーが揃った
  • 安堵の表情を見せる岩橋騎手
    安堵の表情を見せる岩橋騎手
  • 喜びの口取り
    喜びの口取り
  • 優勝馬関係者の皆さん
    優勝馬関係者の皆さん

 8月7日、門別競馬場では第7回ブリーダーズゴールドジュニアカップ(H1)[ストリートセンス賞]が行われた。ホッカイドウ競馬唯一のH1・2歳重賞として、秋の交流重賞を前に好メンバーが揃った。

 頭数こそ8頭立てとやや寂しくなったが、少数精鋭の顔ぶれ。1番人気は古馬並みの勝ち時計でデビュー勝ちを決めたジュリエットレター。そのレース2着のニシノモノノフがその後、圧巻の内容で2連勝を決めたことも後押しし、単勝1.5倍の支持を集めた。2番人気はダート中距離で2連勝中のポップレーベル。以下、前走、直線で不利を受けながら2着に粘ったフレンドファミリア、デビュー戦楽勝のニシノデンジャラスと続いた。出走馬は平均して500kg前後の雄大な馬体で、見栄えたっぷりに周回。パドックの時点から、レースのレベルの高さを感じさせるムードを漂わせていた。

 キャリアの浅い面々ながら大きく出遅れる馬もなく、レースはスタート。ライブリーソウルがハナを奪い、ニシノデンジャラスが2番手につけ、ジュリエットレターは好位3番手。逃げ・先行馬を見るようにポップレーベルが追走し、隊列は7、8馬身の圏内に収まった。向正面に入り、流れが遅いと言わんばかりに紅一点のグランダーシュートが仕掛け、中団から一気に前へ。3コーナーにかけてライブリーソウル、ニシノデンジャラス、グランダーシュートが馬体を併せて隊列を引っ張る。ペースアップする先団を見ながら、ジュリエットレター、ポップレーベル、グライスがジワジワと差を詰め、6頭が固まって直線へ。

 先に抜け出したのはニシノデンジャラスで、大きなストライドで突き放しにかかる。待ったをかけるようにジュリエットレター、ポップレーベルが内外に分かれて襲いかかり、最後はこの3頭の争い。激しい追い比べとなったが、残り50mのところで内からポップレーベルがもうひと伸びし、4分の3馬身差を付けてフィニッシュした。2着はニシノデンジャラスが粘り、ジュリエットレターは3着に敗れた。上位馬はおしなべて2歳馬として見どころ十分の内容で、出世レースを予感させた。勝ち時計は1分59秒6(良馬場)。

 優勝した岩橋勇二騎手はレース後、「中距離でも切れる脚を持っていることが前走の競馬でわかっていたので、中団からレースを進めました。4コーナーでは外に進路を取れなくて内を進むこととなりましたが、今日も鋭く伸びてくれましたね。距離もこれくらいがピッタリだと思いますよ。」と、感想を語った。自身は昨年秋のフランスでの武者修行を終えてから初の重賞V。今年はホッカイドウ競馬リーディング3位につけている。

 ポップレーベルは伯父に目黒記念(G2)の勝ち馬ポップロックがいる血統で、生産は安平町のノーザンファーム。口取りには多数の牧場の皆さんが並んだ。表彰式後にお話を伺うと、「中身の濃い内容だったと思います。カンパニーの初年度産駒とあって、適性面など手探りなところはありましたが、結果を出せて嬉しいです。今後も順調に競走生活を歩んで欲しいと思います。」と、喜びを伝えていた。ポップレーベルは新種牡馬カンパニーの産駒勝ち馬第1号馬でもあり、今回の勝利で父に産駒初重賞タイトルもプレゼントした。また、岩橋勇二騎手、広森久雄調教師、ノーザンファームは昨年のカイカヨソウに続き、同レース2連覇を飾った。