2013セレクションセールが開催
日高軽種馬農業協同組合が主催する「セレクションセール」が7月16日、新ひだか町の北海道市場で開催された。今年も470頭あまりの上場申込馬の中から血統、馬体、そして販売希望価格などで絞り込まれた224頭(牡162頭、牝62頭)が上場された。木村貢組合長は「5月に行われたトレーニングセールは多くの購買をいただき、感謝申し上げます。今回も明日の活躍を夢見ながら育ててきた馬たちを上場いたしますので、多くのご購買をお願い申し上げます」とあいさつ。
その言葉に応えるように結果は、前年対比14頭増の143頭(牡110、牝33)を売却。売却率は同2.7ポイントアップの63.84%、売上総額は同1億7,041万5,000円増の17億5,213万5,000円(税込)となった。平均価格はほぼ前年並みをキープして1,225万円。売却頭数、売却率、総売上が前年を上回る結果となった。
最高価格となったのはNo.233「アズマサンダース2012」(牡、父キングカメハメハ)。京都牝馬S(G3)に勝ち、桜花賞(G1)2着の母が生んだ子で、1,000万円のスタートから50万円、100万円単位でせり上がり、あっという間に2,000万円を突破。最後は一騎討ちとなったが、3,000万円を超えても互いに引く構えは見えずにさらにヒートアップし、結果は4,830万円(税込)で近藤利一氏が長い競り合いを制した。同馬を生産、上場させた日高大洋牧場の小野田マネージャーは「馬は小さめですがバランスの良い馬でした。大きな評価をいただき、本当に嬉しい」と声を弾ませていた。
これに続いたのはNo.108「ビーナスライン24」(牡、父キングカメハメハ)。こちらも母が重賞勝馬という血統。小林一雅氏が3,622万5,000円(税込)で落札した。
3番目の高額馬はサウンドリアーナの半弟になるNo.215「オテンバコマチ2012」(牡、父バゴ)。3,570万円(税込)で名古屋競馬(株)が落札。3,000万円超えの高額落札馬が7頭という市場になった。
一方、牝馬の最高価格となったのはNo.37「ディアマンティナの2012」(父マンハッタンカフェ)とNo.59「パフェ2012」(父ダイワメジャー)の2頭。前者は近親に名種牡馬グリーンデザートがいる血統で、後者は現役活躍馬ザッハトルテ(JRA3勝)の半妹になる血統。ともに1,890万円(税込)での落札となった。
セール終了後、木村組合長は「売却率が65%を超えなかったのは残念だが、昨年を上回る売却頭数を記録する結果となり、ほっとしています。本日、取引された馬たちは生産者が丹念に育て上げた馬たちです。競馬場での活躍を期待したいです」と1日を振りかえった。