セレクトセール1歳が開催される
日本競走馬協会が主催する「セレクトセール2013」が7月8日、9日の2日間に渡って苫小牧市のノーザンホースパークで開催された。セール開始に先立って行われたのは、恒例の金メダル授与式。同セール出身でG1レースに勝利したタイセイレジェンド、サダムパテックの各オーナーに対して、河野太郎同協会会長から金メダルが渡された。
初日は1歳市場。上場頭数257頭(牡148頭、牝109頭)のうち、226頭(牡128頭、牝98頭)が売却され、売却率は87.9%を記録した。総売上は61億6,070万円(税抜、以下同)で売却率、総売上、平均価格いずれも1歳市場レコード。華々しい結果となった。
最高価格馬は昨年夏の新馬、万両賞を連勝したアドマイヤオウジャ、6月29日の2歳新馬戦を快勝したエルノルテの全弟になる「シーズオールエルティッシュの2012」(牡、父ディープインパクト)。5,000万円からスタートしたせりは1億8,000万円で近藤利一氏が落札した。同氏は「たくさんの人が欲しいと思ったから、この値段になった。ダービー(G1)を目指せるような馬になって欲しい」と期待している。
これに続いたのは母が米国のG1勝馬「パーシステントリーの2012」(牡、父ディープインパクト)。8,000万円からスタートし、1億7,000万円で島川隆哉氏が落札した。報道陣の取材に対して島川氏は「牧場で見せてもらったときから欲しいと思っていましたし、これくらいの値段は覚悟していました。走ってもらわないと困るね」と笑いをさそっていた。
高額3位は2頭。母が仏国の重賞勝馬という「ラブームの2012」(牡、父ディープインパクト)と同じく母が英国の重賞勝馬「アーヴェイの2012」(牡、父ディープインパクト)。前者は里見治氏が、後者は青山洋一氏がともに1億1,000万円で競り合いに終止符を打った。
また、牝馬では「トゥザヴィクトリーの2012」(牝、父キングカメハメハ)を島川隆哉氏が1億500万円で落札。「もっと高くなるかと思っていたので、この値段で買えてうれしい。活躍して欲しい」。
セール終了後、吉田勝己氏が合同記者会見に応え「今年はとくに上場馬の出来がよかった思う。外国の方が積極的に参加してくれたこともせりを盛り上げてくれた。よい馬を上場させて、せりに参加しやすい雰囲気をつくることが、せりを盛り上げる唯一無二の方法。これからも努力は続けていきたい」と語った。