JRAの平成25年度産地馬体検査第2回北海道地区1日目が行われる
6月18日、浦河町西舎の日高育成総合施設軽種馬育成調教場(BTC)において、JRA日本中央競馬会の平成25年度産地馬体検査第2回北海道地区1日目が行われた。
産地馬体検査は、JRA職員が現地へ赴き、視力確認、血液の採取、マイクロチップ検査、個体の特徴検査などを行った後に、調教師と預託契約を結んでJRAの競走馬登録を完了するもの。検査を受けた馬は美浦・栗東のトレーニングセンターに入厩することなく、直接、函館競馬場などのJRA競馬場に入厩できる。日本最大の馬産地である北海道では毎年、4月と6月の2回実施されている。
今年の夏のJRA北海道シリーズは、札幌競馬場がスタンド改築工事中のため、函館の単独開催であることに加え、1厩舎あたりの預託頭数の上限が、昨年9月までは貸付馬房の3倍、今年の2月までは2.7倍だったのが、3月から2.5倍まで削減されたこともあり、第1回北海道地区の検査では受検馬が激減。第2回北海道地区1日目の浦河も同様で、昨年の約半分となる36頭しか申し込みがなかった。
頭数的には寂しくなったものの、この日は2009年のNHKマイルC(G1)をレースレコードで制し、現在は新冠町の優駿スタリオンステーションで種牡馬として活躍するジョーカプチーノの半弟ジョーエクスカリバ(父ディープインパクト)が登場。ほかにも1995年の京都牝馬特別(G3)優勝馬システィーナの姪にあたるレディーインキモン(父アグネスデジタル、ステファーナ)、今年の2歳新種牡馬で最初に勝利を飾ったパイロの産駒、日本軽種馬協会が所有する期待のフレッシュマンサイアー・ヨハネスブルグの産駒、NHKマイルC(G1)優勝のマイネルホウオウを送り出してG1サイアーとなったスズカフェニックスの産駒、オークス馬の父となったスズカマンボの産駒など、注目を集める人気種牡馬の産駒が次々と検査場に現れ、競走馬としての第一歩を踏み出した。
JRAでは日本ダービー(G1)翌週の6月1日から2歳新馬戦がスタートし、すでに16頭が来年のクラシックへ向け、勝ち名乗りを上げている。検査に訪れた育成業者の一人は、「いつでも函館競馬場へ持っていける状態です。デビューの日が楽しみでなりません」と白い歯を見せていた。
第2回北海道地区の産地馬体検査はこの後、19日に新ひだか町静内のJBBA日本軽種馬協会北海道市場で実施。こちらでは83頭が受検することになっている。