馬産地ニュース

平取町軽種馬生産振興会の「第44回軽種馬1歳育成管理品評会」が行われる

  • 2013年06月18日
  • 11頭の精鋭がエントリーした平取町軽種馬生産振興会の「第44回軽種馬1歳育成管理品評会」
    11頭の精鋭がエントリーした平取町軽種馬生産振興会の「第44回軽種馬1歳育成管理品評会」
  • 審査委員を務めた4名。左から中西信吾場長(日本軽種馬協会静内種馬場)、山野辺啓場長(JRA日本中央競馬会日高育成牧場)、三坂盛雄調教師(東京都トレーナー倶楽部)、桧森邦夫調教師(北海道調騎会)
    審査委員を務めた4名。左から中西信吾場長(日本軽種馬協会静内種馬場)、山野辺啓場長(JRA日本中央競馬会日高育成牧場)、三坂盛雄調教師(東京都トレーナー倶楽部)、桧森邦夫調教師(北海道調騎会)
  • 最優秀賞を受賞した(有)北島牧場。山野辺啓場長からトロフィーが贈られニッコリ
    最優秀賞を受賞した(有)北島牧場。山野辺啓場長からトロフィーが贈られニッコリ
  • 平取和牛専門店くろべこで行われた表彰式。地元の名産・びらとり和牛に舌鼓を打ちながら品評会の労をねぎらった
    平取和牛専門店くろべこで行われた表彰式。地元の名産・びらとり和牛に舌鼓を打ちながら品評会の労をねぎらった
  • 最優秀賞を受賞したフラワーブリーズの2012(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)。7月のセレクションセールへの上場が予定されている
    最優秀賞を受賞したフラワーブリーズの2012(写真提供:平取町軽種馬生産振興会)。7月のセレクションセールへの上場が予定されている

 6月14日、平取町軽種馬生産振興会(北嶋佳和会長)の主催による「第44回軽種馬1歳育成管理品評会」が行われた。

 品評会は日頃の管理状態や馴致、手入れなどを披露するもの。かつては各振興会単位で行われていたが、現在では三石と平取町の軽種馬生産振興会だけが継続して開催している。

 とはいえ、ここ平取町も2008年に一度休止。一昨年に再開し今年で3年連続での開催となった。

 今年の品評会にかける思いは強く、品評会開催前の5月24日には、JRA日本中央競馬会日高育成牧場の石丸睦樹業務課長を講師に招聘して、「馬の展示と牽き方について」の講習会を開催。講義と実技で馬の牽き方や展示方法を学び、振興会一丸となってレベルアップに取り組んできた。

 その成果を見せるべく品評会では14頭出陳予定のところ、当日3頭の欠場が出て11頭が出陳。出陳牧場を一軒一軒回る巡回方式で審査が行われた。

 審査委員はJRA日本中央競馬会日高育成牧場の山野辺啓場長、日本軽種馬協会静内種馬場の中西信吾場長、北海道調騎会の桧森邦夫調教師、東京都トレーナー倶楽部の三坂盛雄調教師の4名が担当。4名がそれぞれ馬体20点、馴致10点、手入れ10点、環境整備10点の合計50点で審査し、総合得点により順位を決めた。

 厳正な審査の結果、(有)北島牧場から出陳されたフラワーブリーズの2012(牝、父ホワイトマズル)が最優秀賞を受賞。平取町、平取町農業協同組合、日高振興局、JRA日本中央競馬会、日本軽種馬協会、日高軽種馬農業協同組合、日高地区農業共済組合、(有)ウェルメット、レッキス工業(株)、平取和牛専門店くろべこ、小柳共同(株)、(有)バイオケミカル、(株)長谷川熊吉商店といった協賛団体や企業から賞状や盾、飼料、除草剤、農機具、びらとり和牛といった記念品が贈呈された。

 審査委員長を務めた山野辺啓場長は「一昨年に品評会を再開したときよりも馬の取り扱い方はとても良くなっていたと感じました。1か月前に講習会を開催した効果もあり、全体的に向上していたと感じました。審査では馬の馴致に関しては引き手を通しての馬とのコンタクトが取れているかを重視しました。引き手を長く持って馬をリードするのが望ましいのですが、短く持っているところもありました。トリミングは競走馬の資質向上には関係ありませんが、耳の毛、距毛を手入れするかどうかで馬への愛情表現を見ることができます。また、たてがみは梳いて短くすることで、馬を軽く見せることができますが、やっているところとやっていないところがはっきりしていました。環境整備についてはどこもきれいに整備されてましたが、芝での展示では爪がはっきりと見えないことがあるので、購買者の立場から言えば、爪が見えるくらいに芝を短く刈るか、爪がはっきりと見える場所で展示をするほうが望ましいかと思いました。これらのことが売却率の向上につながるわけではありませんが、馬を良く見せようという想いが購買者へ必ず伝わると思いますので、これからも品評会を継続して開催してほしい願っています」と総評した。

 品評会を主催した平取町軽種馬生産振興会の北島佳和会長は「お忙しいところ協力していただいたすべての方に感謝申し上げます。今回の結果を見てよかったところはさらに良くするよう、問題があったところは改善して、これから始まるせり市場において良い結果が得られるよう願っています」と振り返っていた。

品評会の結果は下記の通り。
最優秀賞:フラワーブリーズの2012(牝、鹿毛、父ホワイトマズル、母フラワーブリーズ)、飼養者・(有)北島牧場、点数173点
金賞:パシフィークの2012(牡、黒鹿毛、父スペシャルウィーク、母パシフィーク)、飼養者・(有)スガタ牧場、点数153点
銀賞:シンメイミヤビの24(牝、鹿毛、父チチカステナンゴ)、飼養者・(有)ニ風谷ファーム、点数152点
銅賞:ホッカイショコラの2012(牝、栗毛、父ディープスカイ、母ホッカイショコラ)、飼養者・(有)川向高橋育成牧場、点数148点