平取町軽種馬生産振興会の講習会が行われる
5月24日、平取町の平取町農協大会議室において、「馬の展示と牽き方について」の講習会が行われた。
講習会は平取町軽種馬生産振興会(北嶋佳和会長)の主催。講師に石丸睦樹JRA日高育成牧場業務課長を招き、講義と実技で馬の展示と牽き方を学んだ。
講義に先立ち主催者を代表して北嶋会長は「これから始まる品評会やせり市場の際に、必ず役立つものと思いますので、参考にしていただければ幸いです」と挨拶。講習会には地元平取町からだけでなく、日高町、新冠町、新ひだか町の牧場関係者も出席した。
JRA育成馬の購買官でもある石丸さんは「最近のせりを見ていても非常にレベルが上がってきて、きちんと引き馬もできてますし馴致もしっかりできているので、購買した後の騎乗馴致がスムーズになっています」と評価。講義では引き馬と展示について基本的なことを重点的に話した。
引き馬に対する考え方は、1.一人で引く、2.1本のリードで行う、3.肩の位置で動かす、4.チフニーの使用、5.引き馬の躾の5点を挙げ、それぞれについて細かく説明。生後からの引き馬を段階的に解説し「生まれたときから競走馬の教育は始まっています。せりでは常歩の印象が購買者に与える影響は大きい」とし、「リーダーである人の指示に従うことは競馬でも重要」と力説した。
また、展示をする際の手入れの仕方、立たせ方、写真撮影の注意点、歩かせ方もレクチャー。「引き馬は誰でもできる躾の大切な第一歩」と繰り返し唱え、躾の原則として「人馬の信頼関係構築、人が馬のリーダーになること、明快な指示を発すること」などと熱弁した。
講義後は北嶋会長が経営する北嶋牧場へ会場を移し、実馬実習。石丸さんの解説の通りにJRA職員が引き馬と展示を実演した。最後は出席者も実践。しっかりと馬を歩かせ講義の成果を見せた。講習会に参加した牧場従業員は「とても参考になった。これからのせりや馴致に生かしていきたいですね」と話していた。
今後、平取町軽種馬生産振興会では6月14日に「第44回1歳馬育成管理品評会」を開催。当日は14頭(牡9頭、牝5頭)の出場が予定されている。