馬産地ニュース

ノーザンホースパークで北海道新緑馬術大会

  • 2013年05月22日
  • ジャンピング部門に出場したデルタブルース
    ジャンピング部門に出場したデルタブルース
  • 大会デビューを果たしたトリビュートソング
    大会デビューを果たしたトリビュートソング
  • 重賞馬クォークスターも大会デビュー
    重賞馬クォークスターも大会デビュー
  • ドレッサージュ部門に出場したタニノエタニティ
    ドレッサージュ部門に出場したタニノエタニティ
  • 連日開催中の「HAPPYポニーショー」でもポニーがジャンプ
    連日開催中の「HAPPYポニーショー」でもポニーがジャンプ

    5月17日から3日間、苫小牧市のノーザンホースパークでは第27回北海道新緑馬術大会が行われた。

   今大会ではジャンピング、ドレッサージュ合わせて37の競技が行われ、北海道内各地の乗馬クラブ、大学・高校の馬術部、乗馬スポーツ少年団、民間牧場より多数の選手がエントリーした。ノーザンホースパークの乗馬大会としては今年初で、人馬とも足慣らしを踏まえて大会に挑んでいた。

   過去の大会に引き続き、今大会でも引退した元競走馬が多く参戦した。中には重賞レースで実績を残した有名馬も含まれた。2004年の菊花賞(G1)、2006年のメルボルンカップ(G1)の勝ち馬デルタブルースは会場となるノーザンホースパークの在厩馬で、ノーザンホースパークの大会に頻繁に出場している。今大会では第1競技・標準小障害Aにさっそく姿を現した。久々の出場ながら上々の飛越を見せ、見事ジャンプオフ(決勝戦)に進出した。コンビを組んだ菊池広朗さん(ノーザンホースパーク)は、「馬の状態は良く、春の練習の成果を発揮できました。ようやく気候が暖かくなってきたところですし、まだまだ動きは良くなっていくと思います。次は優勝を狙いたいですね。度胸があって、かなりのパワーを感じさせる馬です。さすがG1馬ですね。」と、晴れやかな表情で汗をぬぐっていた。

    2010年のセントライト記念(G2)勝ち馬クォークスターと、同年の日経賞(G2)5着馬トリビュートソングは、モモセライディングファーム在厩馬として大会デビューを果たした。キャリアのある乗用馬を横目にしながら、堂々と障害をクリアしていた。鞍上を務めた百瀬利宏さん(モモセライディングファーム)は、「今年の冬は寒く、練習が思うように進まなかったのですが、ここにきて仕上がってきました。クォークスターは勇気のある馬で、トリビュートソングは真面目なところが長所。ともに乗用馬としてのセンスがありそうで、伸びしろも十分です。これからの成長を楽しみにしています。」と、白い歯をこぼしていた。

    ドレッサージュ部門では静かな緊張感に包まれた会場で、人馬が機敏な動きを披露していた。女性の騎乗者が多く、美しい装いと息の合った人馬が新緑に映え、大会のムードを優雅なものにしていた。2004年のダイヤモンドS(G3)3着馬で、ジャンプレースでも勝ち星のあるタニノエタニティはこちらに出場。競走馬時代に鍛えた筋骨隆々とした馬体で、力強いステップを踏んでいた。

    ノーザンホースパークでの馬術大会はこれから9月まで毎月行われ、次回は6月21日から3日間行われる第28回北海道春季馬術大会となっている。ノーザンホースパークに入場すれば競技の見学は可能で、連日開催中の「HAPPYポニーショー」も馬術大会用に作られた新設の自由席スタンドから、ゆっくり快適に楽しむことができる。