BTC育成調教技術者養成研修第30期生修了式が行われる
北海道浦河町のBTC軽種馬育成調教センターが行う育成調教技術者養成研修の第30期生修了式が19日、同センター事務所で行われた。
この研修事業は、多くの競馬ファンに優秀な競走馬によるおもしろい競馬を提供するために必要な、優れた騎乗技術者を育成しようというもの。研修生のほとんどが乗馬未経験者だが、1年間の寮生活の中で実技(基本馬術、調教技術、走路騎乗、若駒の初期調教、きゅう舎作業、飼料給与、馬の健康管理等)、学科(一般馬学、衛生管理、栄養管理、運動生理、草地管理、学識者による講話等)などを学び、また人間関係を構築していく。
今回、無事に1年間の研修を終えたのは19歳から30歳までの18人(男15人、女3人)。今年も修了生全員が、育成牧場への就職を決めており、これまでの就職率は100%を誇っている。修了式前の騎乗査閲では、集まった父母や就職先の牧場関係者、後輩にあたる第31期生らを前に800mのダートトラックコースで息のあった騎乗供覧を披露した。
修了式では、伊藤克己BTC軽種馬育成調教センター理事長が、生徒一人一人に修了証書と記念品を手渡し「1年間の研修を終えたみなさんは、競馬や競走馬に関する知識を学んできました。ここで学んだことを基礎として、周囲からも認められる技術者になることを望んでおります」と励ました。
また、来賓として出席した日高振興局の森友秀副局長が「苦楽をともにした友人や指導教官の方々はみなさまの財産です。競馬の国際化が進むなか、世界に通用する強い馬づくりは不可欠です。みなさんが、その原動力になることを期待しています」とエールを送った。
修了生を代表し、東京都出身でエスティファームへの就職が決まっている荒井康之君が「多くの方々の支援に感謝し、ここで学んだことをさらに生かし、馬や人に認められる仕事をすることが大切だと思っています」と1年間を振りかえった。