リーチザクラウンがアロースタッドに到着
2月9日朝、新ひだか町のアロースタッドにリーチザクラウン(牡7歳)が到着した。今季から種牡馬として第2のスタートを切る。
リーチザクラウンは父スペシャルウィーク、母クラウンピース、母の父シアトルスルーという青鹿毛。祖母クラシッククラウンはアメリカG1勝ち馬で、2012年の小倉大賞典(G3)を逃げ切ったエーシンジーライン、名種牡馬チーフズクラウン、1997年、1998年のエンプレス杯(G2)を連覇したシルクフェニックスなどと同じファミリーになる。
競走成績は26戦4勝。2008年10月にデビューし2着。このレースには後の皐月賞(Jpn1)馬アンライバルド(1着)、後の年度代表馬ブエナビスタ(3着)、後の菊花賞(Jpn1)スリーロールス(4着)などが顔をそろえ、伝説の新馬戦といわれるようになった。
2009年のきさらぎ賞(G3)で重賞初制覇。不良馬場となった同年のダービー(Jpn1)では果敢に先行しロジユニヴァースの2着に健闘した。古馬になると2010年のマイラーズC(G2)に優勝。パワフルな走りとスピードでファンを魅了した。
2月6日付で競走馬登録を抹消したリーチザクラウンの種牡馬入りには、オーナーである西山牧場の山田研児場長や事務局の(株)ジェイエス職員、管理するアロースタッドスタッフたちが出迎え。すがすがしい顔で新天地に降り立ったニューフェイスの門出を祝った。
種付料は20万円(受胎確認後支払。フリーリターン特約付)。急遽の種牡馬入りに西山牧場では「すでに配合を決めていましたが、7~8頭ほどリーチザクラウンに変更しました」(山田場長)とバックアップを約束していた。
事務局では今シーズンのスタリオンブックがすでに完成しているため、リーチザクラウン1頭のパンフレット制作に着手。2月15日の種牡馬展示会までに間に合わせるという。
新種牡馬を迎え入れた本間一幸主任は「スペシャルウィーク初めての後継になります。馬体重は500k以上、体高は167cmと素晴らしい体格の持ち主。G1級の能力は間違いなくあったと思います。G1制覇は産駒に託したいですね。一生懸命宣伝して1頭でも多くの繁殖牝馬を集めたいです」と期待している。