馬産地ニュース

ワークフォースの初年度産駒が誕生

  • 2013年02月12日
  • 素軽い動きを披露したワークフォース産駒
    素軽い動きを披露したワークフォース産駒
  • 母パラダイスイズヒアにぴったり寄り添う
    母パラダイスイズヒアにぴったり寄り添う
  • カメラを覗き込みあどけない表情を見せる
    カメラを覗き込みあどけない表情を見せる

 昨シーズンから安平町の社台スタリオンステーションで種牡馬として繋養されているワークフォース(牡6歳)の初年度産駒が誕生している。

 1月22日、安平町の追分ファームで産声をあげたのは、パラダイスイズヒア(牝8歳)との間に生まれた鹿毛の牝馬。近親には2010年のCBC賞(G3)などを勝ったヘッドライナーがいる。

 母の姿を必死に追いかけ力強い走りを披露してくれた子馬を前に、同ファームの吉田正志さんは「ヨーロッパ系独特の重厚な感じの産駒を想像していましたが、肩の出がスムーズで飛びが大きく、動きも軽い。シャープな馬体も良い意味でイメージと違いました。早くハービンジャーの産駒と戦わせてみたいね」と笑い、欧州で激戦を繰り広げた2頭の産駒対決に夢を広げていた。

 ワークフォースは父キングズベスト、母ソヴィエトムーン、母の父サドラーズウェルズという血統の英国産馬。2009年9月のデビュー戦では後続に6馬身差をつけ圧勝。その強烈な内容が高く評価され、一気にクラシック候補に躍り出た。3歳になるとダンテS(G2)2着を経て、英ダービー(G1)に出走。従来のレコードを1秒近く更新する2分31秒33のレコードタイムで駆け抜け、2着に7馬身差をつける圧勝劇を見せつけた。秋緒戦の凱旋門賞(G1)ではナカヤマフェスタとの叩き合いをアタマ差制し優勝。史上6頭目となる同一年での英ダービー、凱旋門賞の勝ち馬となり、カルティエ賞・3歳牡馬チャンピオンに輝いた。

 初年度はサンデーサイレンス系牝馬を中心に183頭に種付け。配合相手には1997年のエリザベス女王杯(G1)勝ち馬エリモシック、レッドアゲート(08年フローラS(Jpn2))、ジョリーダンス(07・09年阪神牝馬S(G2))、オースミコスモ(04年福島牝馬S(G3)他)、チューニー(03年クイーンC(G3))、プライムステージ(94年フェアリーS(G3)他)、オレンジピール(97年サンスポ4歳牝馬特別(G2)他)など重賞勝ち馬がずらり。産駒は2015年にデビュー、同年には凱旋門賞で顔を合わせたナカヤマフェスタ、ヴィクトワールピサ、ベーカバドの産駒もデビューとなり、ファーストシーズンサイアー争いも熾烈を極めそうだ。