浦河町の小学校で「馬文化 出前教室」実施
北海道浦河町にある浦河町立浦河小学校で2月5日、馬に関する授業「馬文化 出前教室」が行われた。
この授業は日高振興局による取り組みで、馬に関わる地域文化を育むことを狙いとしている。平成24年度の実施は浦河小学校で7校目。協力団体・組織として、JRA日高育成牧場、日高軽種馬農業協同組合、日高北海道指導農業士会、日高女性軽種馬ネットワーク(馬女ネット)、日高振興局産業振興部農業課、日高振興局日高農業改良普及センター、日高振興局家畜保健衛生所、日高振興局地域政策部地域政策課が力添えしている。
今回、授業を受けたのは小学3年生23名で、講師は日高家畜保健衛生所の山口俊昭次長と、宮澤和貴獣医師が務めた。
10時35分、浦河小学校・久保田達也校長が見守る中、チャイムが鳴った。授業では黒板を使用せず、大型テレビモニターにパワーポイントのスライドを映し、大学の講義のようなスタイルで展開された。
まず山口次長が講師となり、馬の生態や競走馬の一生について説いた。最初に、「浦河町で生まれた強い馬を知っていますか?」との問いに、すかさず「シンザン!!」と、答える男子生徒がいて、山口次長は思わずにんまり。スライドは写真を多数使用、馬の専門用語を最小限にし、生徒たちにわかりやすく作られた。馬の歴史や浦河町と馬との関わり、馬の体の特徴、馬産地で働く人たちについて事細かに伝え、時折クイズをまじえて理解を促した。
後半は宮澤獣医師が講師となり、競走馬がデビューするまでの道のり、浦河町にある大規模調教施設・BTCの概要、獣医師の仕事について触れた。また、頭絡、蹄鉄、腹帯などの馬具(実物)を紹介し、生徒たちは興味深く手に取っていた。
授業の最後は質問タイムとなり、生徒たちからは「馬の仕事で一番気を付けていることは何ですか?」、「母馬はいつ仔馬を産むのですか?」、「馬の顔に付けている道具は何ですか?」といった声が寄せられ、宮澤獣医師が丁寧に答えた。
日高振興局によれば、平成25年度も日高管内小学生を対象に、「馬文化 出前教室」の実施を予定している。