河田憲獣医師が「これからの競走馬販売戦略」についてセミナー開催
1月29日、新ひだか町静内の静内ウエリントンホテルで、カワタ エクワイン プラクティス代表の河田憲獣医師によるセミナーが行われた。
このセミナーはカワタ エクワイン プラクティスの主催で、テーマは「これからの競走馬販売戦略について~獣医学的立場からのアプローチ~」。会場には日高管内の軽種馬牧場経営者、20~30代の牧場スタッフを中心に約50名が席を埋め尽くした。
セミナーではまず競走馬販売における馬体検査、主にレポジトリーについての見解から触れ、馬体検査の重要性を起点に、競走馬の販売戦略を整理した。
「グローバルスタンダードに倣い、売り手が定期的に馬体検査をし、馬の状態を的確に把握することが求められていくと思います。走る馬を作ることも大事ですが、確かな馬を作ることも大事です。」と話し、購買者に安心して競走馬を購入してもらうために、購買者や市場での信用を得るために、商品の把握_馬体検査を推奨した。更に、近年は“治療”から“検査”の時代へ変化しつつあり、検査による病気の早期発見・早期対応により、コストカットへ結び付けることが得策であるとまとめた。
また、今後、競走馬戦略をする上でのサポートツールとして、「メール」、「診断レポート」、「ホームページ」、「iPad(iPadアプリケーション)」を挙げ、実践例を紹介しながら、その効果や可能性を伝えた。
「例えば、iPadをワンタッチするだけで、内視鏡動画やレントゲン写真、前後・横からの立ち写真、ウォーキング動画を掲載している販売馬情報を閲覧できれば、馬主・調教師はどこでも確かな情報を知ることができます。もちろん、競馬場でもトレセンでも、それは可能です。いつでもどこでも一目瞭然に販売馬データを把握でき、販売馬に興味を抱かせるチャンスを生むことができます。こうした努力で、一頭でも馬が売れてくれればと思っています。今後、iPadを利用する調教師は増えていくと予想しています。」と、新しい時代にマッチするであろう、あの手この手のセールスプロモーションを提案した。
講演終了後、個人的に河田獣医師に質問をぶつける方も少なくなく、参加者同士で、感想を語り合う様子も見受けられた。