オウケンブルースリがイーストスタッドに到着
1月21日午前10時過ぎ、浦河町のイーストスタッドに今季から種牡馬生活をスタートさせるオウケンブルースリ(牡8歳)が到着した。
オウケンブルースリは父ジャングルポケット、母シルバージョイ、母の父シルヴァーデピュティという栗毛。2005年2月24日に早来町(現安平町)のノーザンファームで産声を上げると、7月のセレクトセール2005当歳セッションに上場され、福井明オーナーに3,150万円(税込)で落札された。
2008年4月に福島でデビューすると3戦目で初勝利。続く500万下、1000万下の特別戦を連勝し、初めて重賞に挑戦した神戸新聞杯(Jpn2)で3着に入り菊花賞(Jpn1)の優先出走権を獲得。その菊花賞(Jpn1)では1番人気に支持され優勝。デビューから184日目での菊花賞制覇は、2歳戦がスタートした1946年以降(1947年以降の菊花賞馬を対象)の史上最短記録で、福島デビューの馬では初めての菊花賞馬となった。
古馬になると2009年の京都大賞典(G2)を制覇。2009年のジャパンC(G1)ではウオッカと鼻差の接戦を演じるなど、ジャパンC(G1)は2008年から2012年まで5年連続で出走。2012年の有馬記念(G1)で引退するまで長きに渡りG1戦線の常連として活躍し、通算27戦5勝、獲得賞金5億386万3000円の成績を残した。
菊花賞(Jpn1)を制した思い出の地、京都競馬場で1月19日に引退式を行ったオウケンブルースリは、翌20日付で競走馬登録を抹消。京都競馬場から福島県のノーザンファーム天栄を経由してイーストスタッドにやってきた。
オウケンブルースリの種牡馬入りにはイーストスタッド関係者やスタッフが出迎え。馬運車から降りると新たな環境にも動じることなく、そして、長旅の疲れを見せることなく、落ち着いた表情で報道陣の撮影に応じた。その堂々とした立ち居振る舞い、強心臓ぶりに初めて接するスタッフも驚いた様子だった。
2013年シーズンの種付料は受胎条件50万円(フリーリターン特約付)。初年度に限り牡馬が生まれた場合にプレミアムボーナスとして10万円がキャッシュバックされる、ご祝儀プレゼント特典がある。
新種牡馬を迎え入れたイーストスタッドの青木場長は「輸送による馬体減りもなく、無事に到着したので安心しました。2月20日の種牡馬展示会までにしっかりと体を作って、生産者の皆様にはすばらしいオウケンブルースリの姿を見ていただきたいですね」と気持ちを新たにしていた。