馬産地ニュース

アーネストリーがブリーダーズ・スタリオン・ステーションにスタッドイン

  • 2013年01月11日
  • ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにスタッドインしたアーネストリー
    ブリーダーズ・スタリオン・ステーションにスタッドインしたアーネストリー
  • 堂々とした立ち居振る舞いでポーズを取るグランプリホース
    堂々とした立ち居振る舞いでポーズを取るグランプリホース
  • グラスワンダーの後継として期待は大きい
    グラスワンダーの後継として期待は大きい
  • 愛馬の門出には(株)ノースヒルズのスタッフも激励に訪れた
    愛馬の門出には(株)ノースヒルズのスタッフも激励に訪れた
  • 到着後は馬房から顔を出し太陽の光を浴びた
    到着後は馬房から顔を出し太陽の光を浴びた

 1月10日午前11時過ぎ、日高町のブリーダーズ・スタリオン・ステーションにアーネストリー(牡8歳)がスタッドインした。今季から種牡馬として第二の生活を始める。

 アーネストリーは父グラスワンダー、母レットルダムール、母の父トニービンという鹿毛。新冠町・ノースヒルズマネジメント(現(株)ノースヒルズ)の生産馬で、1985年の天皇賞(秋)(G1)などを制覇したギャロップダイナ、2008年のプロキオンS(G3)などを制したヴァンクルタテヤマ、1997年の目黒記念(G2)優勝馬アグネスカミカゼたちと同じファミリーになる。

 競走成績は29戦10勝。2007年7月阪神の2歳新馬戦では、後の皐月賞馬キャプテントゥーレ、後のオークス馬トールポピーたちを退けデビュー勝ちを収めた。その後、順調に勝ち星を積み重ね、2009年の中日新聞杯(G3)で重賞初制覇を果たし、一息入れた後の金鯱賞(G2)も連勝。G1初挑戦となった2010年の宝塚記念(G1)ではナカヤマフェスタ、ブエナビスタに続く3着に健闘し、G1でも通用するポテンシャルを見せた。さらに2010年の札幌記念(G2)に優勝。2回目の挑戦となった2011年の宝塚記念(G1)で、ブエナビスタ、エイシンフラッシュ、ローズキングダム、ルーラーシップ、トーセンジョーダン、ドリームジャーニー、ビートブラック、アサクサキングスらG1/Jpn1ホースを退けてG1初制覇を成し遂げた。休み明けとなった2011年のオールカマー(G2)も貫禄勝ち。2012年の有馬記念(G1)が最後のレースとなった。

 1月9日付で競走馬登録を抹消したアーネストリーは、栗東トレーニングセンターから僚馬トランセンドと同じ馬運車に乗り北海道へ向け出発。ブリーダーズ・スタリオン・ステーションには、愛馬の門出を見届けようと(株)ノースヒルズの福田洋志ゼネラルマネージャーやスタッフが到着の時間にあわせて駆けつけた。

 馬運車から降りてきたアーネストリーは新しい環境に戸惑うことなく終始落ち着いた様子。G1ホースらしく堂々とした立ち居振る舞いで即席の撮影会に応じた。

 種付料は受胎条件50万円。父グラスワンダーとともに父子2代同時繋養となる。 

 愛馬の種牡馬入りに福田洋志ゼネラルマネージャーは「管理された佐々木晶三先生は早い時期から心肺機能が優れているので必ず走ってくるとおっしゃっていました。長年ターフを賑わせ数多くの重賞を勝ってくれたアーネストリーには感謝の気持ちでいっぱいです。今後は馬産地で馬主さんや生産者の方に愛される種牡馬になってほしいですね。サンデーサイレンス系繁殖牝馬への配合のしやすさもこの馬の長所だと思います。アーネストリー似の丈夫で力強い産駒の誕生を今から心待ちにしていますので、皆様の応援をどうぞよろしくお願いいたします」とエール。

 ブリーダーズ・スタリオン・ステーションでは「グラスワンダー産駒ということで現役時代からアーネストリーのレースは注目し、応援していました。預けてくださった前田オーナーはじめ関係者のご期待に応えられるようしっかり管理して、種牡馬として成功させたいと思います」と決意を新たにしていた。