馬産地ニュース

2012年度馬産地の重大ニュース

  • 2012年12月25日

 今年も間もなく終わろうとしています。
 案内所では例年のように馬産地のライターや報道機関など12名の方にお集まり頂き2012年を総括していただきました。
 今年は、全国に発信する程の大きなニュースはありませんでしたが、馬産地として重要なニュースをまとめて、そのベスト3を選びました。

 2012年度馬産地ニュース ベスト3
 第1位 日高の生産馬が10年ぶりに牡馬クラシック3冠を独占  
 近年、社台グループに独占されていた状況の中で、この快挙は、日高の生産者・関係者を喜ばせた。G1の話題での明るい会話は久しい。
 皐月賞・菊花賞  ゴールドシップ    門別 出口牧場生産馬
 日本ダービー   ディープブリランテ  新冠 パカパカファーム生産馬

 第2位 JRAウインズ静内の閉鎖が決まる
 同施設は来年の5月、日本ダービーの発売日を最後に閉鎖することになった。
 生産地の場外馬券場として親しまれ、換金率全国一との伝説も生まれた。牧場関係者や馬主さんも多く来場するので将来とも安定した利用数が見込まれるのだが。 利用者の惜しむ声は高いが、馬券の売上の低迷で馬産地の寄り所がひとつ消える。 尚、換金は6月末まで。

 第3位 第1回ジョッキーベイビーズ優勝の木村拓巳君競馬学校騎手課程に合格
 第1回開催時は2009年、当時12歳だった木村くんは、優勝インタビューで「ジョッキーになるのが夢です。」と語った。馬産地ではポニーレースの取り組みは古い。
 夢へ向かって大きな一歩を踏み出せた木村君の熱意に、牧場関係者の胸はジワっと暖かくなった。

 その他の主な話題
 ○繁殖馬・功労馬関係
 ディープインパクトがリーディングサイアーとなり種牡馬の勢力図は依然として西(胆振)高東(日高)低となり日高には寒い風が吹く。

 ・新種牡馬 
 アサクサキングス アンライバルド ヴィクトワールピサ エーシンフォワード エクラヴァンクール オウケンマジック カジノドライヴ キャプテントゥーレ サクラメガワンダー サンライズバッカス シルクビッグタイム ダノンシャンティ ドリームジャーニー ナカヤマフェスタ バンブーエール ビービーガルダン ミリオンディスク など 外国馬では ベーカバド ワークフォース など 

 ・今年死亡した主な馬
 マイネルラヴ リンカーン チチカステナンゴ チーフベアハート サクラチヨノオー トウケイニセイ ダイナガリバー ミスターシクレノン メジロパーマー シリウスシンボリ シンチェスト バンブービギン シンコウキング アグネスワールド ヤエノダイヤ カツノジョオー スリープレスナイト アドマイヤグルーヴ トールポピー センゴクルビー ダイナアクトレス 

 ○撤退した牧場 
 今年も名門牧場のカントリー牧場 オンワード牧場が撤退した。 

 ○北海道市場
 四年間に渡り論議が続けられた主取り手数料導入は今年セレクションセール1歳で実施された。同セール成績は売却率で5.31%、平均価格は309万円前年度を上回り各セリ市場のすみ分けの方向性が取れた。今年の全北海道市場の売上総額も58億4千5百万を超えて今後の市場改革への期待が膨らむ。 

 ○ホッカイドウ競馬
 門別競馬場に坂路コースが新設された「調教師もコースに慣れ、本格的な調教が始まっている。来年は、さらに面白いレースが見られます。」と競馬場スタッフも期待する。

 11月26日、新冠町のレコード館前にあったハイセイコー像が暴風雪の為に倒れました。夏の異常高温と厳しい残暑、その直後には一変して暴風雪の連続、と今年一年の馬産地の気象も異常でした。また、ある生産者の家庭内で生計の苦しみとも思われる殺人事件が発生するなど悲しい出来事も多くありました。 
 今回の会議は、明るい話題を選ぼうとした参加者の気持ちが現れたように思われます。
 2013年が皆様にとって良い年であるようお祈りいたします。