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タートルボウルが社台スタリオンステーションにスタッドイン

  • 2012年12月25日
  • 白い息を吐きながら社台スタリオンステーションに到着した
    白い息を吐きながら社台スタリオンステーションに到着した
  • 新たな環境に動じることなく堂々と立ち姿を披露
    新たな環境に動じることなく堂々と立ち姿を披露
  • ハーツクライ(写真後方)も駆け寄って新種牡馬の到着を歓迎
    ハーツクライ(写真後方)も駆け寄って新種牡馬の到着を歓迎
  • 馬房から顔をのぞかせるタートルボウル
    馬房から顔をのぞかせるタートルボウル

 12月21日早朝、安平町の社台スタリオンステーションにタートルボウル(牡10歳)がスタッドインした。

 タートルボウルは父ダイヒムダイアモンド、母クララバウ、母の父トップヴィルという鹿毛の愛国産馬。牝系は2010年の京都牝馬S(G3)優勝馬ヒカルアマランサス、2005年から2007年まで中山グランドジャンプ(JG1)を3連覇したカラジ、今年のジャパンC(G1)に出走したスリプトラと同じファミリーになる。

 現役時代は英仏で走り21戦7勝。2005年にジョンシェール賞(G3)で重賞初勝利を飾ると、続くジャンプラ賞(G1)でG1初制覇。2007年のイスパーン賞(G1)ではマンデュロの2着、クイーンアンS(G1)ではレコード決着からタイム差無しの3着になるなど、2歳から5歳まで欧州のトップマイラーとして息の長い活躍をした。

 2008年に仏国で種牡馬になると、初年度産駒のフレンチフィフティーンが2011年のクリテリヨムアンテルナシヨナル(G1)に優勝。さらにルカヤンが今年の仏2000ギニー(G1)制覇と、わずか43頭の初年度産駒から2頭のG1ホースを送り出す活躍が注目を集め、仏国内では今年最も多くの種付頭数を記録したという。

 仏国から英国経由で来日したタートルボウルは横浜で検疫入り。輸入検疫が終わると馬運車に揺られ関係者が待つ厳寒の地に到着した。この冬一番の寒さに馬運車の扉が凍りつくトラブルもあったが、初めての地に脚を踏み入れたタートルボウルは終始落ち着いた様子。待ち構えた報道陣の前で堂々とした立ち姿を披露した。

 用意された馬房はスマートファルコンの隣で、向かいはヴァーミリアン。2頭は新顔の到着を嘶いて歓迎した。

 初年度の種付料は250万円(受胎確認後、フリーリターン特約付き)。社台スタリオンステーション事務局の徳武英介さんは「元気そうで安心しました。検疫中もおとなしくて扱いやすかったと聞いてます。想像していたより背が高く手先も軽く真面目そうな目をしていますね。すでに成績が出ている種牡馬ですので、配合を間違えないようにすれば自ずと結果もついてくると思います。社台グループ挙げて成功できるようサポートしていきます」と大きな期待を寄せていた。